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令和三年六月十一日提出質問第一九九号
羽田空港新飛行ルートに関する質問主意書
提出者 海江田万里
羽田空港新飛行ルートに関する質問主意書
昨年三月二十九日から開始された羽田空港離着陸時の新飛行ルートについては、ルート変更後一年以上が経過しているが、ルート直下の住民などから騒音等への苦情が絶えず、落下物等に対する住民の不安も解消されていない。その後、「羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討委員会」が組織されたことなどもあり、現時点で直ちに確認したい問題点につき以下、質問する。
一 航空機の離着陸時に生じる「後方乱気流問題」について国際民間航空機関(ICAO)の動向を受け、我が国でも二〇二〇年三月二十六日から成田国際空港、羽田空港の離着陸機について、「後方乱気流区分の再分類に伴う管制方式問題の試行運用」が行われ、二〇二〇年十一月五日付けで管理方式基準が改正されたと聞く。これらの措置によって到着機間、出発機間の管制間隔が短縮されることになると思うが、この間の試行運用が管制間隔短縮に与えた効果について明らかにされたい。
二 こうした管制間隔短縮に関する問題について、今後、「羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討委員会」で、検討するつもりはあるか。
三 羽田空港の新飛行ルートの運航実態について、国土交通省はこれまで「(二〇二〇年)六月中旬から九月にかけて新到着経路を実際に飛行したパイロット(本邦七社)及び航空管制官と意見交換を実施し、安全上問題なく運航できていることを確認した」との見解を飛行ルート直下の自治体の議会などに対して説明してきた。他方、二〇二一年三月三十一日付け、公益財団法人航空輸送技術研究センターが国土交通省航空局安全部安全企画課長宛ての「令和二年度航空安全情報自発報告制度に基づく提言について」の中で、「二〇二〇年三月二十九日から開始された羽田空港の新飛行経路の運用(新運用)に関わり、風の状況によっては、最終進入において操縦の困難度が高かったとの自発報告が多数寄せられている」との記述があるが、こうした現場のパイロットの声を国土交通省はどう認識するか。
右質問する。