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令和三年十二月十四日提出
質問第一九号

新型コロナウイルス感染症の予防・封じ込め・治療に関わる知的財産権の一部の保護を一時的に免除することに関する質問主意書

提出者  早稲田ゆき




新型コロナウイルス感染症の予防・封じ込め・治療に関わる知的財産権の一部の保護を一時的に免除することに関する質問主意書


 国連開発計画と世界保健機関、オックスフォード大学が共同で設置している「ワクチンの公平のためのグローバル・ダッシュボード」によると、十二月八日時点で少なくとも一回の新型コロナウイルスワクチン接種を受けた人は高所得国では六四・九四%だが、低所得国では八・三五%にすぎない。南アフリカ共和国国際関係・協力省は十一月二十七日に発表した声明で「(南アフリカ共和国に対する)渡航禁止措置は、先進的なゲノム配列解析を行い、新しい変異体をより早く検出した南アフリカ共和国を処罰するようなものである」と述べている。
 また、世界保健機関アフリカ地域事務所のマチディソ・モエティ事務局長は、南アフリカ共和国およびボツワナ共和国政府が国際保健規則に基づいて十一月二十四日に新たな変異株の存在を世界保健機関に通知したことについて、「南アフリカ共和国およびボツワナ共和国政府が、新たな変異株の存在を世界に通知した迅速さと透明性は称賛されるべきだ」と述べている。
 水際対策や追加接種で自国だけを守っても、新型コロナウイルス変異株との闘いは終わらない。HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症対策同様に、途上国でも安価にワクチンや治療薬を量産できる方策として、世界貿易機関では、昨年十月、南アフリカ共和国、インドなど六十二カ国の共同提案で、ワクチンなど新型コロナウイルス感染症の予防・封じ込め・治療に関わる知的財産権の一部の保護を、新型コロナウイルス感染症収束まで免除するという提案が提出され、英国、ドイツ、スイスなどが強く反対する中、今年五月に米国が賛成に転じたが、当時の茂木外務大臣は国会などで「日本だけ待ったをかけるつもりはない」「国際的な議論に建設的に関与していく」と述べたにとどまっている。
 世界におけるワクチン接種格差を是正するため、新型コロナウイルスワクチンをはじめとする新型コロナウイルス感染症の予防・封じ込め・治療に関わる知的財産権の一部の保護を一時的に免除することについて、現時点での政府の見解をあきらかにされたい。

 右質問する。

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