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令和四年五月十六日提出
質問第六八号

新しい資本主義に関する質問主意書

提出者  青柳仁士




新しい資本主義に関する質問主意書


一 岸田政権の目玉政策である新しい資本主義について、昨年十一月の岸田政権発足時の国会質疑では、総理より、当時点ではコンセプトの打ち出しのみであり、内容については有識者を含む政府内の議論を経て決定するとの答弁があった。既にコンセプトの打ち出しから半年以上が経過しており、日本の成長戦略や社会保障政策の根幹となる政権の目玉政策の絵姿が明らかにならないことに不安を覚えている国民は多く、政権を託された総理の姿勢として無責任であると考える。これまでの政府内及び有識者会議等の結果を踏まえ、現時点での新しい資本主義の定義を可能な限り詳細にお示し願いたい。
二 左記の新しい資本主義の定義について、次の点をお示し願いたい。
 1 新しい資本主義とは、日本の社会経済構造の変革だけを目指した概念か。あるいは、世界全体を動かしている基幹的な社会経済システムである資本主義を新しい形に進化・発展させることも視野に入れた概念か。
 2 (1の答えが後者の場合)世界では新しい資本主義の絵姿について様々なコンセプトが打ち出されている。そのうち、特に「サステナビリティ」を巡る国際的な議論の中で、現在の資本主義に基づく市場競争は企業の経済的利益の獲得に偏重しており、環境や社会に対する価値の創出を踏まえた新しい市場競争ルールを官民双方の努力で創り上げていくべきとする動きがある。日本では経済同友会等がこうした動向を踏まえて「サステナブルな資本主義」という新しい資本主義のコンセプトを打ち出している。このサステナビリティと岸田政権の掲げる新しい資本主義とどのような関係があるか。
 3 (1の答えが後者の場合)2に近い問題意識と国際的な議論及び動向を背景として、日本経済団体連合会は「。新成長戦略」の中で、「ステークホルダー型資本主義」という資本主義のコンセプトを打ち出している。このステークホルダー型資本主義は、岸田政権の掲げる新しい資本主義とどのような関係があるか。
三 ロシアによるウクライナ侵略での武力闘争や経済制裁により、国際的な政治経済環境は大きく変化している。今後は平和と安定を基盤として世界が一つに繋がり自由競争が行われる経済システムとしての資本主義を想定するのは困難になっていくことが予想される。こうした国際環境に呼応し、各国は経済安全保障の体制整備を急速に進めており、物資・原料、技術、産業等の各要素別に経済のブロック化が進むことも想定される。この状況変化は新しい資本主義の定義及び議論の中でどのように考慮されているか。

 右質問する。

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