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令和四年六月二日提出
質問第八四号

木材の高騰(ウッドショック)に対する政府の対策に関する質問主意書

提出者  井坂信彦




木材の高騰(ウッドショック)に対する政府の対策に関する質問主意書


 新型コロナウイルス感染症をきっかけに、輸入木材の値上がりが顕著となっている。米国では、郊外への住み替え需要が増しており、その建材である木材の供給が追い付いていない。隣国であるカナダが米国への木材の供給を行っているが、虫害などによる生産量の制限と相まって、価格の高騰を招いている。カナダから供給される木材の価格は、二○二一年には二○一九年の平均価格の約三・六倍にまで上昇した。
 経済産業省の発表によると、我が国における木材・木製品・林産物の輸入価格は、二○二一年十二月には前年同月と比べて七十三%上昇している。また、合板は六十七%、丸太は二十七%といずれも上昇している。二○二二年以降はピークアウトすると言われていたが、依然として高水準で推移しており、合板や丸太は更に上昇継続が懸念されている。このままでは、建設費用への転嫁によって、住宅建設の着工が控えられ、建設不況をもたらすのではないかと心配されている。
 こうした状況下で、当面は輸入木材への依存度を下げ国産材の利用を増やすことになるのだが、林野庁のデータでは国産材についても二○二一年六月以降、値上がりが続き、高止まりとなっている。
 政府においては、木材の価格の安定、国産材の安定供給、環境への配慮を進めていく必要があると考え、以下質問する。

一 海外からの木材の調達先確保について、政府はどのように取り組んでいるか。
二 輸入木材の価格高騰に対し、税や手続きなどについて優遇措置を行うなど、対策を取るべきと考えるが、政府の見解はいかがか。
三 我が国では森林の約四割が木材生産のために育成された人工林である。そしてその多くは、植栽後三十〜五十年を経過し収穫期を迎えている。ウッドショックの影響を少なくすべく、国産材を活用し木材自給率を高める必要があると考えるが、政府の見解はいかがか。
四 国産材の出荷にあたっては、林業者を支援し、建設業や消費者に価格転嫁の影響が少なくなるよう取り組むべきと考えるが、政府の見解はいかがか。
五 国産材の出荷は間伐にもなり、木と森の育成につながる。材木として使用できないものについては、合板や合成材への活用などを進め、計画的な人工林の間伐と出荷を進めるべきと考えるが、政府の見解はいかがか。
六 化石燃料や枯渇性資源に代わって、バイオマス燃料等の活用が重要になっている。端材、枝葉、樹皮などは燃料化して「カーボンニュートラル」を目指し、森林資源を最大限活用することを求めるが、政府の見解はいかがか。

 右質問する。

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