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令和四年八月三日提出
質問第一一号

「統一協会(家庭連合)」の名称変更に関する質問主意書

提出者  宮本 徹




「統一協会(家庭連合)」の名称変更に関する質問主意書


 安倍晋三元首相が殺害された事件で、容疑者は、世界平和統一家庭連合(旧名称世界基督教統一神霊協会。以下、「統一協会(家庭連合)」と略)の信者である母親が「多額の寄付をして破産させられ、家庭生活が滅茶苦茶にされ、統一協会に恨みがあった」と供述していると報じられている。
 「統一協会(家庭連合)」について、文化庁は、二〇一五年に「世界基督教統一神霊協会」から「世界平和統一家庭連合」に、名称変更を認証している。前川喜平元文部科学事務次官は、ツイッターで「一九九七年に僕が文化庁宗務課長だったとき、統一教会が名称変更を求めて来た。実体が変わらないのに、名称を変えることはできない、と言って断った」と発信している。
 前川喜平氏は、「日刊ゲンダイ」のインタビューで、「霊感商法で多くの被害者を出し、損害賠償請求を認める判決も出ていた。青春を返せ裁判などもあった。「世界基督教統一神霊協会」として係争中の裁判もあり、社会的にもその名前で認知され、その名前で活動してきた実態があるのに、手前勝手に名称を変えるわけにはいかない。問題のある宗教法人の名称変更を認めれば、社会的な批判を浴びかねないという意識はありました」と述べている。
 また、前川喜平氏は、「しんぶん赤旗」インタビューで、「教義など団体の実体に変化がないと名前は変えられないと伝えた。役人は前例を重んじる。その後も同様の理由で断ってきたはずだ」「行政は継続性、安定性が大事。部長レベルでは方針変更を決定できない。しかも旧統一協会と自民党の関係はみんな知っているからより慎重になる。政治的圧力があった可能性が高いと思う」と述べている。

一 一九九七年から二〇一四年まで、文化庁が「統一協会(家庭連合)」の名称変更の求めについて申請そのものを拒否してきた理由はなにか。二〇一五年に、「統一協会(家庭連合)」の名称変更の申請を受け付け、認める姿勢に転じたのは、誰の判断か、理由はなにか。名称変更の求めを拒否してきた経過や名称変更を認める姿勢に転じる経過を示す記録はどのような形で残っているか。
二 一九九七年から二〇一五年にかけて「統一協会(家庭連合)」から名称変更の事前の相談があった年月日と、その際の対応概要を、可能な限り明らかにされたい。
三 二〇一五年の名称変更の認証に際して、名称変更の件について事前に説明した文部科学省政務三役名及び官職名(宗務課長以外)を、可能な限り明らかにされたい。下村博文文部科学大臣(当時)への事前の説明はいつ頃か、どういう内容の説明をしたのか、下村大臣からはどのような意見があったのか、なぜ決裁権者でない下村大臣に事前説明をしたのか、明らかにされたい。また、その記録は残っているか。
 加えて、下村大臣に事前に説明した情報の中には、「統一協会」の霊感商法や高額な献金が断罪されてきたこと、伝道・教化が違法との判決が出ていること、悪名高い名称を変えれば被害の拡大につながりかねないことなどを含んでいるか、可能な限り明らかにされたい。
四 二〇一五年の「統一協会(家庭連合)」の名称変更の認証に関して、当時の総理、官房長官、官房副長官、総理大臣補佐官、与党政治家に、事前に説明することはあったか。「統一協会(家庭連合)」の名称変更の申請書類を受理する前に、それらの者から宗教法人の名称変更の手続きについての問い合わせはあったか。あれば、日時、氏名を可能な限り明らかにされたい。

 右質問する。

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