質問本文情報
令和四年八月三日提出質問第三六号
女性自衛官の性被害に関する質問主意書
提出者 長妻 昭
女性自衛官の性被害に関する質問主意書
本年七月、陸上自衛隊所属の元女性隊員が、実名で記者会見を開いた。自衛隊在籍時に複数の上官から性暴力を受けたという具体的で詳細な話があった。
自衛隊は国を守るためのかけがえのない組織である。自衛隊員の誰もが誇りを持って職務を遂行できるように環境整備をすることは重要な課題である。
そこでお尋ねする。
一 自衛隊内の捜査機関によって捜査がなされたが関係者は不起訴となった、ということだがそれは事実か。なぜ、不起訴になったのか。
また、捜査の過程で明らかになった事実についてお示し願いたい。
二 本案件の調査について防衛省に問い合わせたところ、本年七月二十二日付けで防衛省人事教育局服務管理官から「事実関係を明らかにし、その結果に基づき厳正に対処すべく、関係者へのヒアリングを含めた調査を行っています」との回答があった。
この調査結果如何によっては捜査をやり直すこともあるのか。
また、関係者へのヒアリングに関して、当該元女性自衛官についてはすでに行ったのか。
この調査は、懲戒処分を課すために行っているのか。
上層部の関与の有無やどこまでの上層部が知っていたのかについても調査するのか。
三 本年七月二十二日付けの防衛省人事教育局服務管理官からの回答には「本案件につきましては、部隊において揉み消しを行っているなどの疑いも指摘されていることから、客観性・公正性を確保するため、当該部隊ではなく、その上級部隊において調査を行っております」との記述もあった。
部隊において揉み消しがあった、という認識なのか。
隠ぺいや揉み消し、口裏合わせがあったか否かについても調査するのか。
客観性・公平性を確保するためであれば、第三者委員会のような仕組みで調査することが肝要と考えるが如何か。
第三者委員会での調査は検討すらしないのか、はっきりご答弁願いたい。
四 防衛省の調査は、いつ結果がでるのか。
当該元自衛官の了解があれば調査結果を公表する、ということでいいのか。
防衛省によると調査結果は年内に出せるとは言えない、とのことだが、なぜ、そんなに時間がかかるのか。
岸田首相から、速やかに調査するように指示を出していただきたいがいかがか。
五 本案件以外に自衛隊内での性被害はどのくらいあるのか。
過去十年の毎年の件数と概要について把握するところをお示し願いたい。
隠されて表にでていない案件はあると認識しているのか否かについても内閣の見解をお聞かせ願いたい。
右質問する。