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令和六年六月十二日提出質問第一四七号
定額減税に係る源泉徴収義務者の事務負担に関する質問主意書
提出者 馬場雄基
定額減税に係る源泉徴収義務者の事務負担に関する質問主意書
今月から始まった所得税等の定額減税に関しては、昨年十月二十三日の所信表明演説において岸田内閣総理大臣が表明して以降、国会質疑でも度々採り上げられ、減税の実務に携わる地方公共団体や源泉徴収義務者の事務負担増や経費増についても、多くの議員から問題が指摘されてきたところである。このことについて、以下、質問する。
一 源泉徴収義務者の事務負担増に対する対策について、政府は、専用サイトにおけるパンフレットやQ&Aの公開、コールセンターによる相談、説明会の開催、窓口での対応を行っていると説明している。しかしながら、これらはいずれも、実務上必要な減税額の控除方法の説明であって、これらによって実際の事務負担が軽減するということはない。そのため、民間の源泉徴収義務者からは、事務負担の重さを訴える声が上がっている。
1 定額減税に係る各法律、予算の成立以降の、政府に寄せられた民間企業等からの定額減税事務に関する苦情等の状況を明らかにされたい。
2 1の苦情等に対し、政府はどのような対策を講じたか。具体的に教示されたい。
二 源泉徴収義務者の事務負担増に伴って、経費の負担増も発生している。この間政府は、民間の源泉徴収義務者における定額減税事務のためのシステム改修費用については、例年の税制改正に伴うシステム改修と併せて改修されること、及び、市販ソフト販売業者の開発コストに吸収される場合もあることから、特段の支援措置は考えていないとの説明をしている。しかしながら、利用しているシステムの契約内容によっては、追加の費用負担が生じている可能性も否定できないと思われる。
1 民間の源泉徴収義務者の、定額減税に係るシステム改修費用の負担増について、政府は実態を把握しているか。把握していれば、その状況を示されたい。
2 定額減税の実務が開始された状況を踏まえ、現時点で、民間の源泉徴収義務者におけるシステム改修費用支援策を検討する考えはないか。
右質問する。