質問本文情報
令和七年三月十一日提出質問第九一号
高額療養費制度改正の検討経緯に関する質問主意書
提出者 山井和則
高額療養費制度改正の検討経緯に関する質問主意書
令和七年度当初予算案に盛り込まれている高額療養費制度改正の検討経緯について、政府に対し、以下のとおり質問します。
一 三年後に年五千三百億円、高額療養費の抑制という枠組みは、いつどこで誰が決めたのか。それは、全世代型社会保障構築会議や社会保障審議会医療保険部会ではいつ議論し、了承されたのか。あるいは、了承は必要ないのか。
二 年収によっては、自己負担額の七十パーセントの引上げが、高額療養費改正の当初案に含まれていた。
1 初年度と二段階目、三段階目引上げ幅は、それぞれ、誰がどの場で決めたのか。
2 この三段階の引上げ幅について、それぞれ、社会保障審議会医療保険部会の事前承認は得たのか、それとも事後承認か。承認を得た時期も含めて回答頂きたい。
3 自己負担額の七十パーセントの引上げという数字は、医療保険部会の資料には明記されていないが、非常に重要な数字と考える。なぜ、医療保険部会の資料に明記しなかったのか。
三 高額療養費の自己負担額を七十パーセント引き上げることを含めて、高額療養費抑制の総額、枠組みの変更は、社会保障審議会医療保険部会の了承は不要なのか。不要であるならば、決定権は、誰に、どの審議会や会議体にあるのか。
四 昨年十一月十五日の全世代型社会保障構築会議について
1 議題は何だったか。また、議題外の高額療養費について、どの委員がどのような趣旨の発言をされたか、合計何人が高額療養費について発言されたか。
2 この会議の議題に、高額療養費を入れなかった理由は何か。さらに、議題外の高額療養費の発言が相次いだのは、同月十三日の財政制度等審議会財政制度分科会で、高額療養費制度の見直しが財務省提出の資料に盛り込まれ、議論されたことと関係があると政府は考えるか。
五 四について、これらの委員が議題外の高額療養費について全世代型社会保障構築会議で発言されることを、厚生労働省や財務省、内閣官房の担当部署は、事前に把握していたのか。あるいは、委員に、議題に入っていない高額療養費について、発言するように政府担当者が促した事実はあるのか。
六 昨年十一月二十一日に、社会保障審議会医療保険部会で、高額療養費の自己負担額引上げの議論がスタートした。
1 この医療保険部会の開催は、同月十五日の全世代型社会保障構築会議を受けて、開催を決めたのか。
2 全世代型社会保障構築会議より前に開催を決め、さらには高額療養費の自己負担額引上げを議論することを決めていたのか。それとも議題を追加したのか。
3 同月二十一日から議論をスタートし、年末までに結論を得ることが、拙速と政府は考えなかったのか。
右質問する。