質問本文情報
令和七年五月十四日提出質問第一八七号
エンゲル係数に関する質問主意書
提出者 長友よしひろ
エンゲル係数に関する質問主意書
エンゲル係数は「消費支出に占める食料費の割合」であり、国民の消費生活の現状を示す一つの指標とされ、一般的には「生活の豊かさを示す」(平成三十年一月三十一日の参議院予算委員会における小川敏夫委員発言)指標とされている。総務省の家計調査によると、令和六年のエンゲル係数は二十八・三%と、昭和五十六年以来四十三年ぶりの高水準となったことが報じられている。
こうした状況を踏まえ、次の事項について質問する。
一 政府は、世帯における消費や収入など家計収支の実態を明らかにするために総務省が毎月実施している家計調査において、エンゲル係数を公表している。
過去の政府答弁では、「エンゲル係数につきましては、御指摘のように豊かさということもありますけれども、経年変化の中には、物価変動だけではなくて、例えば共働き世帯が増えると、調理食品、いわゆる価格の高いものを購入したりとか、また高齢世帯が増えますと、おのずと食料費以外の支出が減少するということでエンゲル係数は上昇すると、様々考えられています」(同委員会における野田総務大臣(当時)答弁)とされており、時代とともにライフスタイルや食生活習慣の変化があるために、数字の変化そのもので一律に何かを読み取れるわけではないと考えているものと認識している。
その上で、エンゲル係数を統計としてとり続ける理由及び意義について、政府の見解をそれぞれ示されたい。
二 冒頭に述べたとおり、近年エンゲル係数が上昇している。「エンゲル係数を下げる対策」そのものを政府で行っているわけではないと認識しているが、その上で、近年エンゲル係数が上昇していることの要因をどのように分析し、それに対してどのような対策を講じているのか、政府の見解をそれぞれ示されたい。
右質問する。