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令和七年六月十七日提出
質問第三〇八号

レアアース貿易に関する質問主意書

提出者  鈴木庸介




レアアース貿易に関する質問主意書


 過去十年間でレアアースの需要は急増している。中国のレアアース規制に対して、米国イノベーション協会は、米国の自動車生産に重大な支障をもたらすおそれがあるとの懸念を表明している。我が国においても、輸入元の多様化に向けた取組を進めてはいるものの、依然としてレアアース輸入の約六十%を中国に依存しているのが現状である。一方、多くが民主主義国家で構成されているラテンアメリカ地域では、レアアース採掘に対する投資への注目が高まっており、このような中国への依存度を解消するための強力なパートナーになり得ると考えられる。
 そこで、以下質問する。

一 ブラジルは中国に次いで世界二位のレアアース埋蔵量を誇り、世界の注目が集まっている。ミナスジェライス州ではネオジム、プラセオジム、テルビウム、ジスプロシウムなどの希土類が確認されており、二〇二七年からの本格的な生産開始により、レアアース供給の多様化において重要なプレイヤーとなる見通しである。特に、ネオジム及びジスプロシウムは電気自動車や風力発電用の高性能磁石に不可欠であり、特に後者については中国が世界供給の約九十%を占めている。我が国としても中国への依存度を下げる観点から、ブラジルのレアアース開発について投資又は協定の締結を行う意向はあるのか。
二 ペルーの鉱業大臣は現地メディアに対し、同国の地質にレアアースが含まれていると述べている。現在、ペルー南部のアプリマク州及びカハマルカ州において、モナザイト鉱床からのネオジム、セリウム、ランタンなどの存在が報告されており、将来的な採掘の可能性が注目されている。昨年十一月には、我が国は「重要鉱物を含む重要物資の強じんで信頼性のあるサプライチェーンを構築及び強化するための協力の重要性」を再確認する共同協力声明をペルーとの間で締結した。ここで言及されている「重要鉱物」には具体的にどのような鉱物が含まれるのか。政府は、ペルー国内の特定の鉱山開発プロジェクトへの資金提供を検討しているのか。
三 ドミニカ共和国は、レアアースの採掘能力を得るため、アメリカとの間で協議を進めている。同国の中部地域には、未開発ながらモナザイトを含む堆積鉱床が存在するとの地質調査報告があり、特にランタン、ネオジム、プラセオジムなどの含有が指摘されている。日米関税交渉を担う赤澤経済再生担当大臣が半導体やレアアースの分野で協力する可能性に関して「日米の強みを補い合うことで強靱なサプライチェーンを作り上げるというのがベースにある考え方だ」と指摘したとの報道があるが、政府はドミニカ共和国においてアメリカと連携し、ドミニカ共和国のレアアース開発を支援する可能性についてどのように考えているのか。

 右質問する。

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