答弁本文情報
平成十四年一月十八日受領答弁第三九号
内閣衆質一五三第三九号
平成十四年一月十八日
衆議院議長 綿貫民輔 殿
衆議院議員原陽子君提出絶滅危惧種ジュゴンと米軍基地に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員原陽子君提出絶滅危惧種ジュゴンと米軍基地に関する質問に対する答弁書
1について
沖縄周辺海域に生息するジュゴンの生息数は非常に限られていると推測されており、また、その行動、食性などについては、ほとんど調査が行われていないため十分には知られていない。このため、環境省においては、ジュゴンの全般的な保護方策を検討するため、ジュゴンとそのえさとなる海草が生育する藻場に関する広域的な調査を沖縄周辺海域において実施することとしており、現在、専門家の協力を得ながら、調査手法の検討を行っているところである。
政府としては、ジュゴンと藻場に関する広域的な調査の結果を踏まえ、漁業関係者を始めとする地元の理解を得つつ、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成四年法律第七十五号)第四条第三項に規定する国内希少野生動植物種として政令で定めることについて検討してまいりたい。
普天間飛行場代替施設については、普天間飛行場の移設に係る政府方針(平成十一年十二月二十八日閣議決定。以下「政府方針」という。)において、「地域の住民生活及び自然環境に著しい影響を及ぼすことのないよう最大限の努力を行う」こととするとともに、「代替施設の基本計画の策定に当たっては、政府、沖縄県及び地元地方公共団体の間で協議機関を設置し、協議を行う」こととしている。
政府方針に従い、政府は、平成十二年八月二十五日に設置した代替施設協議会において、沖縄県及び地元地方公共団体との間で累次協議を行ってきたところであり、同協議会は、沖縄県及び地元地方公共団体の意見等を総合的に踏まえて、平成十三年十二月二十七日、代替施設基本計画主要事項について次の決定(以下「協議会決定」という。)を行った。
(一) 具体的建設場所については、地元の意向を踏まえたリーフ上の案とし、環境面、技術面等を考慮し、可能な範囲で極力沖側及び北東側に位置させる方向で検討する。
(二) 規模については、軍民共用飛行場を前提に、種々制約条件があると思うが、名護市長からの御要望にも鑑み、米側との協議も踏まえつつ、さらなる工夫について検討する。
(三) 工法については、具体的建設場所を踏まえた最適な工法を検討する。
(四) 今後、この方針に基づき、日米間で緊密に協議を行いつつ、防衛庁等を中心に関係省庁等の協力を得て検討を行い、本協議会において、その結果を参考に、基本計画案を最終的に決定する。
政府としては、今後、政府方針及び協議会決定に従い、代替施設基本計画の策定に取り組んでいくこととしている。