答弁本文情報
平成十四年十二月六日受領答弁第二一号
内閣衆質一五五第二一号
平成十四年十二月六日
衆議院議長 綿貫民輔 殿
衆議院議員長妻昭君提出国税OB税理士に対してあっせんした顧問先企業での勤務実態に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員長妻昭君提出国税OB税理士に対してあっせんした顧問先企業での勤務実態に関する質問に対する答弁書
一について
税理士資格を有する職員に対する退職後の顧問先企業のあっせんは、現在も行っている。
これは、職員の在職中の職務の適正な執行を確保する等の観点から、必要に応じ行っているものであり、民間の需要に対する的確な対応等の面でも有益であるので、今後とも必要であると考えている。
なお、このようなあっせんは違法ではないとしても、誤解や疑念を招きかねないとの指摘があることを踏まえ、そのような誤解等を避ける観点から、これまで行ってきた税務署の副署長、国税局の調査管理課長等によるあっせんの補助は廃止し、国税局の人事課職員のみで対応しているところである。
税理士となった退職職員があっせんを受けた顧問先企業を訪問した回数については、把握していない。
一般に、退職職員自らが企業を訪問の上、顧問契約を締結しているものと承知している。
一般に、税理士、弁護士等との顧問契約は、役務提供の内容が具体的に定められている場合を除き、その顧問契約期間において、企業がその税理士、弁護士等に対しいつでも必要に応じて相談等を行うことができるというものであり、結果として、仮にその顧問契約期間中に企業がその税理士、弁護士等に相談等を行うことがなかったとしても、その顧問料等は、その事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入される。御指摘のように企業への訪問指導が行われていないことのみをもって税務上疑義があるとは言えない。
税理士資格を有する職員に対する退職後の顧問先企業のあっせんは、職員の在職中の職務の適正な執行を確保する等の観点から、必要に応じ行っているものであり、民間の需要に対する的確な対応等の面でも有益であるので、今後とも必要であると考えている。