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答弁本文情報

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平成十五年一月十四日受領
答弁第三二号

  内閣衆質一五五第三二号
  平成十五年一月十四日
内閣総理大臣 小泉純一郎

       衆議院議長 綿貫民輔 殿

衆議院議員川田悦子君提出牛海綿状脳症の疫学調査及び病原体に係る報道に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員川田悦子君提出牛海綿状脳症の疫学調査及び病原体に係る報道に関する質問に対する答弁書



一について

 お尋ねの死亡牛の検査については、牛海綿状脳症対策特別措置法(平成十四年法律第七十号)第六条第二項及び附則第一条に基づき、地理的条件等により行うことが困難である場合を除き、満二十四月齢以上の死亡牛のすべてについて、全都道府県において本年四月一日から検査を行うこととしており、現在、各都道府県においては、当該検査を行うための施設等の整備を急いでいるところである。
 一方で、農林水産省においては、平成十三年十月から、農林水産省生産局畜産部長通知を発出して検査対応マニュアルを示した上で、生前に中枢神経症状を呈していた牛等の死亡牛について検査を行うよう都道府県に要請してきたところであり、都道府県においては、当該要請を受けてこれら死亡牛について検査を行ってきていると承知している。

二について

 御指摘の研究結果とは、昨年三月十九日発行の米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)に掲載された、「スクレイピーの異常プリオンをマウスの筋肉に接種したところ、脳のほか、一部の筋肉において脳からの検出量の五百分の一程度の異常プリオンが検出された」旨の、米国カリフォルニア大学のスタンリー・プルシナー教授らによる実験の結果を指しているものと思われるが、同教授らによる実験の結果においても、筋肉中に異常プリオンが検出される場合は、脳からの検出量に比較して微量であるということであるところ、我が国においては、脳の検査により牛海綿状脳症と診断された牛については、筋肉も含めすべての部位を焼却処分していること、異常プリオンの蓄積部位は動物の種類によって異なるものであって、牛においては筋肉から異常プリオンが検出された報告はないことを考慮すると、現在流通している牛肉等の安全性に問題はないと考えている。
 なお、当該実験の結果については、同月二十二日に開催された厚生労働省の「第五回牛海綿状脳症(BSE)に関する研究班会議」において、我が国の専門家から、「異常プリオンが蓄積する部位は動物の種類によって異なるため、マウスによる実験の結果は、直ちに牛海綿状脳症に関する牛肉の安全性の評価には影響しない」旨の意見をいただいており、また、欧州連合においても、当該実験の結果を踏まえた牛海綿状脳症に関する施策の変更をしていないこと等から、我が国において、牛海綿状脳症に関するこれまでの施策を変更する必要はないものと考えている。



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