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答弁本文情報

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平成十五年十月七日受領
答弁第一六号

  内閣衆質一五七第一六号
  平成十五年十月七日
内閣総理大臣臨時代理
国務大臣 福田康夫

       衆議院議長 綿貫民輔 殿

衆議院議員中林よし子君提出国営岡山南部土地改良事業に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員中林よし子君提出国営岡山南部土地改良事業に関する質問に対する答弁書



 (1)について

 足守川は、河川の水位が周辺の地下水位より高く、河床の地質が砂礫層であることから、伏流が生じており、この性質に着目して、「岡山県大百科事典」(株式会社山陽新聞社発行)の記述も参考とし、国営岡山南部土地改良事業(以下「本事業」という。)の土地改良事業計画書において、「砂質の天井川であるため、伏流等により効率的な取水が困難な状況にある」との表現を用いたものである。伏流の事実を確認するため、農林水産省中国四国農政局(以下「中国四国農政局」という。)において矢部三ヶ村合同堰直上流の河川水位とその左右岸近傍の田の地下水位を実測したところ、河川水位よりも地下水位の方が約五十センチメートルから六十センチメートル低い結果となっている。
 なお、河川両岸の平地(田面)と河床の高低差については、本事業の土地改良事業計画を策定する上で必要がなかったことから実測していない。

 (2)の@について

 中国四国農政局は、本年九月一日、御指摘の実測データに係る用水路内の水量について、これが同局が平成十二年及び平成十三年に継続して観測してきた水量を大きく上回っていることから、通常の取水状態ではなかったと認識しているとの説明を行ったが、樋門の操作が恣意的に行われていたとは説明していない。

 (2)のAについて

 本事業においては、受益面積や土壌条件等の調査に基づき十年に一回程度の干ばつにも対応できるように必要な水量を定め、これをパイプラインによって地区内に適切に供給することとしている。従来から土地改良事業の実施に当たっては、十年に一回程度の干ばつに対応できる水量が確保できれば、営農に必要な農業用水は確保されるものと判断しており、御指摘の立証を行う考えはない。
 本事業の推進に当たっては、今後とも、この点について関係農家の御理解を得るよう努めてまいりたい。

 (3)の@について

 本事業の土地改良事業計画書における用水計画では、水稲の代かき期間は、関係農業協同組合等の栽培 技術資料並びに岡山県及び関係市町村の農業振興計画を踏まえて、五月中旬から五月下旬まで及び六月中旬から六月下旬までの期間としており、代かき期間も含め営農期間を通じて必要な水量は確保することとしているので、営農に支障を与えるものではないと考えている。
 岡山南部地区国営かんがい排水事業推進協議会は、中国四国農政局の参加も得て、本事業の概要について、六十回の地元説明を実施しているところである。また、土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号)第八十五条第二項の規定に基づき、事業計画概要書を公告した上で、同法第三条に規定する資格を有する者の同意徴集手続が行われているが、当該手続により当該資格を有する者の九十五・六パーセントの同意を得ている。

 (3)のAについて

 本事業は、老朽化した高梁川合同堰と湛井十二ヶ郷用水路の改修により、これらの施設の安全性と通水機能を向上させるとともに、伏流が生じている足守川を利用した送水や上流からの余水に大きく依存するような水利用を改め、これにより地区全体が安定的かつ適正に必要水量を使用できることになるものと考えている。



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