答弁本文情報
平成十六年六月十一日受領答弁第一一六号
内閣衆質一五九第一一六号
平成十六年六月十一日
内閣総理大臣臨時代理
国務大臣 細田博之
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員前田雄吉君提出マレーシア「パハン・セランゴール導水事業」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員前田雄吉君提出マレーシア「パハン・セランゴール導水事業」に関する質問に対する答弁書
パハン・スランゴール導水計画(以下「本計画」という。)については、二千年五月にマレーシア政府から円借款を供与するよう要請があり、その後、これを検討した結果、円借款供与を決定し、二千三年三月にマレーシア政府との間で円借款に関する交換公文を締結した。
クアラルンプール市及びスランゴール州における水の需要は、千九百九十二年から千九百九十八年までの間、年平均で九・三パーセント伸びており、マレーシア政府の予測ではその後も高い伸びが見込まれている。かかる需要の伸びに対処すべく、マレーシア政府は、本計画に加え、地下水の開発、漏水対策の実施、他の地域からの導水等の代替案を検討した結果、水資源量、コスト等の面から本計画が最善であるとの結論に至った。
なお、マレーシア政府は、本計画の実施に当たって生じ得る環境面等の影響について、これを最小限にすべく所要の措置を採っていくとしている。
政府としては、以上の経緯を考慮の上、本計画はマレーシアの水需要を満たし、もってマレーシアの経済社会開発を促進する上で必要なものであって、その実施は正当であると判断し、これに加えて我が国とマレーシアの関係の一層の緊密化の必要性等を勘案した結果、円借款の供与を決定したものである。