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平成十六年八月十一日受領
答弁第四〇号

  内閣衆質一六〇第四〇号
  平成十六年八月十一日
内閣総理大臣 小泉純一郎

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員金田誠一君提出イラクにおける「統合された司令部」と派遣自衛隊との関係に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員金田誠一君提出イラクにおける「統合された司令部」と派遣自衛隊との関係に関する質問に対する答弁書



一の1及び2について

 国際連合安全保障理事会(以下「安保理」という。)の決議第千五百四十六号(以下「決議第一五四六号」という。)において言及される「under unified command」及び安保理の決議第千五百十一号において言及される「under unified command」については、両者の意味は同一であると解しており、一貫して「統合された司令部の下」と訳してきているところである。

一の3及び二の1から3までについて

 「イラクの主権回復後の自衛隊の人道復興支援活動等について」(平成十六年六月十八日閣議了解)にいう「統合された司令部」とは、決議第一五四六号において言及される「unified command」を指すものであり、「イラク多国籍軍司令部」(MNF―I)及びその下にある「イラク多国籍部隊司令部」(MNC―I)(以下「イラク多国籍軍司令部等」という。)がこれに当たると承知している。
 イラク多国籍軍司令部等は、バグダッドに所在し、ケーシー米国陸軍大将を司令官として、その下に組織されているが、構成員の人数等の具体的な構成については非公表とされているものと承知している。
 お尋ねの「統制下」については、何をもって「統制下」というかが必ずしも明らかではないが、決議第一五四六号において言及される多国籍軍(以下「イラク多国籍軍」という。)は、「統合された司令部」を含め、安保理から決議第一五四六号により付与された権限に基づき活動を行うものであり、また、決議第一五四六号においては、米国がイラク多国籍軍を代表して、その活動について安保理に報告することが要請されている。
 「統合された司令部」とイラク多国籍軍の中で活動する各国部隊との間の「指揮・命令」を含む具体的な関係については、当該部隊の任務や活動内容に応じて異なり得るが、少なくとも各国軍隊は、「統合された司令部」からそれぞれの国内法に反することを求められることはないと承知している。
 我が国の自衛隊は、我が国の主体的な判断の下に、我が国の指揮に従い、イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法(平成十五年法律第百三十七号)及び同法第四条第一項に規定する基本計画に基づいて活動を行うものであり、「統合された司令部」との間で、連絡・調整を行うがその指揮下に入るわけではない。

二の4について

 イラクに派遣された自衛隊の部隊は、人道復興支援活動等の安全かつ適切な実施のため、バグダッドの「統合された司令部」の施設に複数名の自衛隊員を駐在させ、当該自衛隊員を通じるなどして、イラク全般の治安状況等に関する情報の収集を行うとともに、必要な連絡・調整を行っているが、その内容の詳細については、当該部隊及び自衛隊員の安全確保に支障を及ぼすおそれがあること、関係国等との信頼関係を損なうおそれがあることなどから、答弁を差し控えたい。

三について

 お尋ねの自衛隊の多国籍軍の中での活動に関する米国及び英国との了解については、政府間の公式な了解として確立するように、事前にそれぞれの政府部内で正式な検討が行われたものであり、我が国においては、政府部内での調整を踏まえ、外交を所掌する外務省の長である外務大臣の責任において対応を決定したものであるが、了解に至るまでの具体的な経緯については、米国及び英国との外交上のやりとりを含むものであり、両国との信頼関係を損なうおそれがあることなどから、これを明らかにすることは差し控えたい。



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