答弁本文情報
平成十六年十二月十日受領答弁第七一号
内閣衆質一六一第七一号
平成十六年十二月十日
内閣総理大臣 小泉純一郎
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員中村哲治君提出電話加入権に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員中村哲治君提出電話加入権に関する質問に対する答弁書
一について
電話加入権については、有形の実体を有しないものであることや、電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)附則第三条の規定による廃止前の公衆電気通信法(昭和二十八年法律第九十七号)第三十一条において、「加入電話加入者が加入電話加入契約に基づいて加入電話により公衆電気通信役務の提供を受ける権利をいう」と定められており、また、旧日本電信電話公社の一切の権利義務を承継した再編成前の日本電信電話株式会社並びに東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社の電話サービス契約約款においても同様の内容が定められていることから、法人税法(昭和四十年法律第三十四号)及び所得税法(昭和四十年法律第三十三号)において、無形固定資産として扱われている。
なお、電話加入権は、時の経過によりその価値が減少しないものであることや、市場において譲渡することにより投下資本を回収し得ることから、法人税法及び所得税法において、減価償却できない無形固定資産として扱われている。
施設設置負担金の廃止その他の事由により電話加入権の市場における譲渡性が失われるとすれば、電話加入権を減価償却できない無形固定資産として扱っている現行の法人税法及び所得税法上の取扱いについて検討が必要となってくると考える。本年十一月四日の衆議院総務委員会において、倉田財務大臣政務官は、これと同旨の答弁を行っているところである。