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平成十七年八月二日受領
答弁第一〇五号

  内閣衆質一六二第一〇五号
  平成十七年八月二日
内閣総理大臣 小泉純一郎

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員松木謙公君提出ふるさと銀河線に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員松木謙公君提出ふるさと銀河線に関する質問に対する答弁書



一について

 鉄道は、高速性、大量性、定時性、安全性等の特性を有する公共交通機関として重要な役割を果たしている。特に、高齢者等のいわゆる交通弱者にとっては、都市圏においては、鉄道がその日常生活を支える中核的な交通手段の一つとなっており、鉄道の持つ定時性、安全性等の特性について大きな期待が寄せられていると認識している。また、地方圏においていわゆる交通弱者の日常生活の交通手段をどのように確保するかという問題については、地域の実状や住民のニーズに応じ、このような鉄道の持つ特性も踏まえ、各地域の主体的な判断により、地域交通に係る輸送手段が選択されることが必要であると考えている。
 交通政策における鉄道の位置付けについては、このような考え方を含め、平成十二年十月十九日の運輸政策審議会の答申「二十一世紀初頭における総合的な交通政策の基本的方向について」において示されており、これを踏まえて鉄道に関する施策を推進しているところである。

二について

 鉄道は、我が国全体として見た場合、一人の旅客を一キロメートル移動させる際に排出される二酸化炭素量で比較すると、他の公共交通機関に比べてその排出量が小さく、環境負荷の小さい交通機関である。環境政策の観点から見た交通機関の在り方については、平成十七年四月二十八日に閣議決定された京都議定書目標達成計画に基づき、地球温暖化対策のため、鉄道を含めた公共交通機関の利用促進、環境的に持続可能な交通の実現等により、交通システムの効率化等を図ることとしている。

三について

 ふるさと銀河線を経営している北海道ちほく高原鉄道株式会社に対しては、これまで、旧国鉄の鉄道施設が譲渡された際の特定地方交通線特別交付金(四十二億円)の交付、営業開始後五年間にわたる特定地方交通線転換鉄道等運営費補助金(約十二億円)の交付及び列車集中制御装置や自動列車停止装置の設置などの安全対策に対する鉄道軌道近代化設備整備費補助金(約四億円)の交付による財政的な支援を行うとともに、必要に応じ、経営面や技術面における各般の指導等を行ってきたところである。
 また、平成十七年四月二十一日に北海道ちほく高原鉄道株式会社からふるさと銀河線に係る鉄道事業の廃止の届出が行われる前において、平成十五年三月に地元自治体等関係者による協議会が設置され、二年間にわたり、ふるさと銀河線に関する諸課題及び方向性について協議が行われたところであると聞いている。
 なお、当該廃止の届出が行われた後においても、国土交通省北海道運輸局において、今回の廃止が行われた場合における公衆の利便の確保に関して関係自治体等から意見聴取を実施するとともに、北海道知事からの申出を受けて、地元自治体等を構成員とする「ふるさと銀河線代替交通確保協議会」が設置され、ふるさと銀河線の廃止が行われるまでの間に関係者間の調整を行うことにより、代替交通機関の確保を図ることとしている。

四について

 現在のところ、北海道ちほく高原鉄道株式会社に対して、ふるさと銀河線の経営を引き受けたいと申し入れている者があるとは聞いていない。なお、「ふるさと銀河線代替交通確保協議会」にどのような者を参加させるかについては、地元自治体等を構成員とする同協議会の判断によるものと考えている。

五について

 鉄道事業が廃止された場合に、当該鉄道事業の用に供していた土地及び施設をどのように取り扱うかについては、基本的にその所有者である旧鉄道事業者において判断されるべき事項である。



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