答弁本文情報
平成十七年九月三十日受領答弁第三号
内閣衆質一六三第三号
平成十七年九月三十日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員赤嶺政賢君提出大分県大分市の舟平産業廃棄物処分場に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員赤嶺政賢君提出大分県大分市の舟平産業廃棄物処分場に関する質問に対する答弁書
一について
廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和四十六年政令第三百号。以下「令」という。)第七条第十四号に規定する産業廃棄物の最終処分場(以下「最終処分場」という。)の維持管理は、当該最終処分場について廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号。以下「法」という。)第十五条第一項の設置の許可を受けた者(以下「設置者」という。)が法第十五条の二の二に規定する技術上の基準(以下「維持管理基準」という。)等に従って適切に行う必要があるが、最終処分場からの産業廃棄物の流出等により生活環境保全上の支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認められるときは、都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市長又は区長。以下同じ。)は、法第十九条の五等の規定に基づき、当該最終処分場の設置者等に対し、その支障の除去等の措置を講ずべきこと等を命ずることができるとされている等、産業廃棄物の適正な処理が行われるように必要な措置を講ずることに努める責務を有している。
最終処分場のうち、令第七条第十四号ロに規定するもの(以下「安定型最終処分場」という。)において産業廃棄物の埋立処分を行う場合には、事業者は、令第六条第一項第三号ロの規定により、令第六条第一項第三号イ(1)から(6)までに掲げる産業廃棄物(以下「安定型産業廃棄物」という。)以外の廃棄物が混入し、又は付着するおそれのないように必要な措置を講ずることとされており、御指摘の「有害物質を含んだり、分解して有害物質を発生したりするもの、腐敗するような有機物」である産業廃棄物については、安定型産業廃棄物に該当しないことから、安定型最終処分場において埋立処分を行うことはできない。
都道府県知事は、法第十五条第一項の設置の許可の申請があったときは、当該申請が法第十五条の二第一項に規定する許可の基準に適合していると認めるときでなければ、許可をしてはならないとされているが、当該許可の基準においては、御指摘のような中間処理施設と最終処分場とを別の場所に設置することは要件とされていない。
安定型最終処分場についての維持管理基準においては、設置者は、採取設備により採取された浸透水の水質について生物化学的酸素要求量等の検査を行うこととされており、当該検査の結果、生物化学的酸素要求量等が基準値を超えている場合には、当該最終処分場への産業廃棄物の搬入を中止する等の必要な措置を講ずることとされており、保健所を設置する大分市において、法に基づく立入検査等の適切な処理がなされるものと考えている。
設置者に対する改善命令等の措置は、法に基づき、都道府県知事が実施することとされており、関係大臣において、都道府県等による事務の処理が著しく適正を欠いているような場合には、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百四十五条の七の規定による是正の指示等を行うこととしている。
都道府県知事は、法に基づき、当該産業廃棄物処理施設が設置された都道府県外からの産業廃棄物の搬入について制限することはできない。
また、当該産業廃棄物処理施設が設置された都道府県外からの産業廃棄物の搬入の制限等を行う条例又は規則を制定している都道府県及び保健所を設置する市としては、平成十七年二月現在、青森県、岩手県、秋田県、福島県、新潟県、愛知県、三重県、岡山県、香川県、名古屋市、岡山市、豊田市、豊橋市及び倉敷市があると承知している。
都道府県別の最終処分場の設置数は、環境省ホームページにおいて掲載している。また、保健所を設置する市別の最終処分場の設置数は、環境省が取りまとめている「産業廃棄物行政組織等調査報告書」において公表している。