答弁本文情報
平成十九年五月十一日受領答弁第一九七号
内閣衆質一六六第一九七号
平成十九年五月十一日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員鈴木宗男君提出エリツィン前ロシア大統領の逝去に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員鈴木宗男君提出エリツィン前ロシア大統領の逝去に関する質問に対する答弁書
一について
ロシア連邦大統領総務局の発表によると、エリツィン・ロシア連邦初代大統領は平成十九年四月二十三日午後三時四十五分(現地時間)に逝去したと承知している。
平成十九年四月二十三日にロシア国内にてエリツィン・ロシア連邦初代大統領の逝去に関するロシア連邦大統領府報道局の発表が現地報道機関によって報じられた。この報道に関する公電は、平成十九年四月二十三日午後十一時四十八分に外務省にて受信した。
御指摘の大使は、エリツィン・ロシア連邦初代大統領の逝去や葬儀に関する情報収集を指揮するとともに、平成十九年四月二十五日にロシア連邦外務省で弔問の記帳を行った後、モスクワ市内にて行われた葬儀に出席し、御遺族に対し直接弔意を伝えた。
エリツィン・ロシア連邦初代大統領は、千九百九十一年にソビエト社会主義共和国連邦が解体した際のロシア共和国の大統領であり、また、ロシア連邦初代大統領として、新生ロシアの改革路線を進める上で多大な努力を払ったと認識している。
我が国としては、チェチェン問題は、基本的にロシア連邦の国内問題と認識しており、ロシア側の適切な対応により、解決されるべきであるとの立場をとっていることから、お尋ねについて、政府として評価することは差し控えたい。
エリツィン・ロシア連邦初代大統領は、平成五年十月十三日付けの日露関係に関する東京宣言に署名する等、北方領土問題解決に向けた努力を行ったものと認識している。
いわゆるシベリア抑留に関し、エリツィン・ロシア連邦初代大統領は、平成五年十月の我が国への公式訪問の際、ロシア政府及びロシア国民を代表してこの非人間的な行為について謝罪の意を表明した。エリツィン・ロシア連邦初代大統領のこのような率直な発言は、日露両国民の精神的和解の基礎を築くものとして高く評価されるものと認識している。