答弁本文情報
平成二十年三月七日受領答弁第一一九号
内閣衆質一六九第一一九号
平成二十年三月七日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員照屋寛徳君提出在沖米軍の基地内住宅に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員照屋寛徳君提出在沖米軍の基地内住宅に関する質問に対する答弁書
一について
平成十九年十二月末現在、沖縄県に所在する米軍の施設及び区域内における米軍の家族住宅の戸数(建設工事中及び建設工事準備中のものを含む。)について、我が国政府が当該家族住宅の建設工事に着手するために予算を計上した年度ごとに施設及び区域別の内訳をお示しすると次のとおりである。
昭和五十年度においては嘉手納飛行場に三百三十二戸、昭和五十一年度においては嘉手納飛行場に百四十戸、昭和五十二年度においては嘉手納飛行場に八十八戸、昭和五十三年度においては嘉手納飛行場に百九十一戸、昭和五十四年度においては嘉手納飛行場に八十六戸及びキャンプ桑江に百五十三戸、昭和五十五年度においては嘉手納飛行場に十六戸及びキャンプ桑江に六十八戸、昭和五十六年度においては嘉手納飛行場に二百四十八戸、昭和五十七年度においてはキャンプ・シールズに百戸及び嘉手納飛行場に二百四十戸、昭和五十八年度においてはキャンプ・コートニーに二百四戸、キャンプ・シールズに二百五十三戸及び嘉手納飛行場に三百二十戸、昭和五十九年度においては嘉手納弾薬庫地区に百八十四戸、キャンプ・コートニーに三百十一戸、嘉手納飛行場に百八十四戸及び牧港補給地区に百三十六戸、昭和六十年度においては嘉手納弾薬庫地区に四十二戸、嘉手納飛行場に十七戸及び牧港補給地区に二百七十二戸、昭和六十一年度においてはキャンプ・コートニーに十七戸、嘉手納飛行場に百戸及び牧港補給地区に三百四十戸、昭和六十二年度においてはキャンプ・コートニーに九戸、キャンプ瑞慶覧に百十戸及び牧港補給地区に二百三十三戸、昭和六十三年度においてはキャンプ・マクトリアスに二百九十六戸、嘉手納飛行場に三十戸及びキャンプ瑞慶覧に七十戸、平成元年度においてはキャンプ・マクトリアスに百五十四戸、嘉手納飛行場に四十四戸及びキャンプ瑞慶覧に二百四戸、平成十一年度においてはキャンプ瑞慶覧に百三十六戸、平成十四年度においてはキャンプ瑞慶覧に三百三十戸、平成十五年度においては嘉手納飛行場に四十六戸、平成十六年度においては嘉手納飛行場に七十戸及びキャンプ瑞慶覧に百六十戸、平成十七年度においては嘉手納飛行場に六十二戸及びキャンプ瑞慶覧に百戸並びに平成十八年度においては嘉手納飛行場に十二戸である。
また、各年度ごとの支出済額については、そのすべてについて確認できる文書がある平成十四年度から決算額が確定している平成十八年度までについて、お示しすると次のとおりである。
平成十四年度においては約七億円、平成十五年度においては約五十二億円、平成十六年度においては約百二億円、平成十七年度においては約五十九億円及び平成十八年度においては約八十二億円である。
家族住宅の整備については、米側の要望を踏まえ、我が国の財政事情等に配慮しつつ、その必要性、緊要性等を十分精査の上、適切に行ってきているところである。
沖縄県に駐留する在日米海兵隊に所属する二等軍曹による日本人女子中学生に対する暴行被疑事案が平成二十年二月十日に発生した後、政府としては、米側に対し、在日米軍の構成員及び軍属並びにそれらの家族(以下「米軍の構成員等」という。)の施設及び区域内外の居住の状況について照会を行ってきたところである。
これに対し、米側から、平成二十年一月三十一日の時点で、沖縄県に所在する施設及び区域については、米国政府が建設した住宅も含め、八千百三十九戸の住宅があり、そのうち六千四百八十四戸に米軍の構成員等が入居しており、その入居率は約八割であるとの説明を受けている。なお、この八千百三十九戸の住宅には、米側が調査をした時点で、改装中等の理由により使用することができない住宅も含まれているとのことである。
政府としては、米側に提供している家族住宅等は、有効に使用されているものと考えている。
「沖縄に関する特別行動委員会」(以下「SACO」という。)の最終報告の「土地の返還」の項で示されたキャンプ桑江及びキャンプ瑞慶覧の米軍住宅地区の統合により、全体計画として約千八百戸の家族住宅の建設を予定していたところ、平成十九年十二月末時点で、完成し米側に提供している家族住宅の戸数は四百六十六戸であり、建物本体が完成し引き続き附帯施設の工事中のもの、建設工事中のもの及び建設工事準備中のものを合わせた建設中の家族住宅の戸数は、二百六十戸である。これらについての決算額が確定している平成十八年度までの支出済額は約三百十億円である。
また、平成十八年五月一日の日米安全保障協議委員会の際に発表された「再編実施のための日米のロードマップ」においては、「SACO最終報告の着実な実施の重要性を強調しつつ、SACOによる移設・返還計画については、再評価が必要となる可能性がある。」とされており、右に述べた全体計画による今後の家族住宅の建設については、「再編実施のための日米のロードマップ」で示された第三海兵機動展開部隊の要員約八千名のグアムへの移転等を踏まえ、その必要性について精査していきたいと考えており、残る約千七十戸の建設に係る予算措置は行っていないところである。