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答弁本文情報

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平成二十年三月二十五日受領
答弁第一八六号

  内閣衆質一六九第一八六号
  平成二十年三月二十五日
内閣総理大臣 福田康夫

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員鈴木宗男君提出一九九九年にキルギスで起きた日本人誘拐事件の際に支払われたとされる身代金を否定する政府の見解に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員鈴木宗男君提出一九九九年にキルギスで起きた日本人誘拐事件の際に支払われたとされる身代金を否定する政府の見解に関する再質問に対する答弁書



一について

 二千五年二月にキルギスで実施された議会選挙の結果に不満を有する野党勢力の反政府行動が拡大し、同国の大統領府等が占拠されるに至り、同年三月、アカエフ前キルギス大統領は、国外に脱出し、大統領職を退いた。この事態の背景として、キルギス経済低迷に伴う貧困の拡大や同前大統領の親族による権益独占への国民の不満があったと当時報道で指摘されていたと承知する。

二及び三について

 政府としては、キルギス国内における一についてで述べた事態の悪化を回避するため、平和的収拾に向けた努力を大統領に直接求めることに意義があると考え、角崎利夫キルギス共和国駐箚特命全権大使(当時)(以下「角崎大使」という。)がアカエフ大統領(当時)と面会し、会談したものである。

四について

 御指摘の会談において、角崎大使より、(一)我が国としては、現在の混乱した事態を憂慮し、その推移を注視していること、(二)今回の事態が、あくまでも平和的に解決されることを強く期待し、アカエフ大統領(当時)としても事態の平和的な収拾に向け全力を尽くしていただきたいこと、(三)すべての当事者が自制し、平和的な方法で、安定が図られることを強く希望していることを申し入れた。これに対し同大統領(当時)より、実力の行使による解決は考えておらず、流血の事態を避けるのが自分の意思であることを述べた。

五及び六について

 アカエフ前大統領の疑惑については、外務省としてコメントする立場にはない。また、日本政府として身代金を支払ったという事実はなく、御指摘の「アカエフ発言」については、当時の国家元首の地位にあった者として、同様の趣旨を述べたものと認識している。

七について

 お尋ねについては、日本政府として身代金を支払ったという事実はないことから、特段の調査は行っていない。

八について

 我が国は、社会主義体制からの移行期の改革に努めるキルギスに対し、市場経済の導入、医療、経済インフラ分野等において、主として政府開発援助による協力を実施してきた。

九及び十について

 在キルギス日本国大使館が御指摘の「証言」の議事録の提供をキルギス共和国議会に要請したのは平成二十年二月一日であるが、現在までのところ、提供を受けるには至っていない。

十一及び十二について

 お尋ねについては、笠井達彦キルギス共和国駐箚臨時代理大使がマドマロフ・キルギス共和国議会議長及びイブライモフ同国外務省次官に対し、御指摘の「申し入れ」を行い、同国側もこれと同様の認識であることが確認された。

十三から十五までについて

 お尋ねについては事情が異なることもあり対応が異なっているものであるが、先の答弁書(平成二十年三月四日内閣衆質一六九第一一〇号)一及び二についてでお答えした理由により、御指摘の今井正大臣官房領事移住部長(当時)に確認を行っていないものである。

十六から十八までについて

 お尋ねの趣旨は明らかではないが、外務省としては、外交活動及び外交活動についての国民に対する説明において、誠実でなければならないと考える。



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