答弁本文情報
平成二十年三月二十八日受領答弁第二〇二号
内閣衆質一六九第二〇二号
平成二十年三月二十八日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員鈴木宗男君提出ミャンマーにおける邦人殺害に係る政府の対応に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員鈴木宗男君提出ミャンマーにおける邦人殺害に係る政府の対応に関する質問に対する答弁書
一から四までについて
平成十九年十二月にミャンマー連邦(以下「ミャンマー」という。)警察当局から在ミャンマー日本国大使館に対し長井健司氏の死亡事件に係る事実関係の説明がなされた後、両国の専門家を含めた形で協議を行うことを累次ミャンマー政府に申し入れつつ、双方の日程上の都合につき協議を行った結果、平成二十年二月十四日、ミャンマー政府から同月十九日に協議を行う旨の連絡があったものである。
平成二十年二月十九日に両国の専門家を含めた協議を行った結果として、我が方から、司法解剖結果及びビデオ画像の鑑定結果を説明の上、発砲は極めて至近距離から行われたものであるとの分析等を示しつつ、ミャンマー側のこれまでの見解の修正及び長井健司氏が所有していたソニー製ビデオカメラ等について更なる捜索を行うよう求めたのに対し、ミャンマー側から、発砲は離れた場所から行われた等の従来同様の説明があったが、今次日本側の指摘について政府部内で報告し、検討する旨の発言を得た。政府としては、同協議の結果をも踏まえ、長井健司氏の死亡事件の真相究明及び同氏が所有していたソニー製ビデオカメラ等の返還に向けた努力を引き続き行っていく考えである。
平成二十年二月十九日の協議以降、同月二十九日及び三月十八日に、在ミャンマー日本国大使館からミャンマー警察犯罪捜査局に対し、また、三月二十五日に、在ミャンマー日本国大使館からミャンマー外務省に対し、長井健司氏の死亡事件の真相究明及び同氏が所有していたソニー製ビデオカメラ等の返還に係る我が国の要求に対するミャンマー側の回答を求めている。
政府としては、ミャンマーの治安当局による実力行使が行われ、長井健司氏が死亡するに至ったことは極めて遺憾であり、ミャンマー側に対し、具体的な回答期限を設けてはいないが、可能な限り速やかに日本側の指摘について検討を行い結果を通知するよう更に強く求めていくとともに、その検討結果を含めたミャンマー側の対応を見極めた上で、今後の対応について検討していく考えである。