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答弁本文情報

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平成二十年十月三日受領
答弁第一四号

  内閣衆質一七〇第一四号
  平成二十年十月三日
内閣総理大臣 麻生太郎

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員鈴木宗男君提出政府によるアイヌ民族政策の展開等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員鈴木宗男君提出政府によるアイヌ民族政策の展開等に関する質問に対する答弁書



一について

 本年八月十一日に開催された第一回「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」(以下「有識者懇」という。)においては、アイヌの人々、先住民族の権利に関する国際連合宣言(以下「国連宣言」という。)の概要等についての事務局からの説明の後、今後の進め方等について話し合われた。また、本年九月十七日に開催された第二回有識者懇においては、アイヌの人々の生活状況等の実態、これまでのアイヌ政策の評価等について、加藤忠委員及び高橋はるみ委員からのヒアリングを行った後、有識者懇の日程等について話し合われた。

二について

 政府としては、有識者懇において、アイヌの人々のお話も具体的に伺いつつ、アイヌ政策についての提言を取りまとめていただき、これも踏まえ、アイヌ政策を更に推進し、総合的な施策の確立に取り組んでまいりたいと考えている。

三について

 先の答弁書(平成二十年三月十四日内閣衆質一六九第一三八号)一についてで述べたように、「先住民族」の定義については、長年にわたる国際連合(以下「国連」という。)での議論が収れんしておらず、定義が国際的に確立していない状態で、昨年九月に国連で国連宣言が採択された経緯を踏まえると、将来「先住民族」の定義について国際的な議論がなされる機会が生じるかどうかは予断できず、現在のところいずれの国も主導的な役割を果たすことは困難な状況であると認識している。

四について

 現在までのところ、お尋ねのような照会は受けていない。

五について

 現在までのところ、御指摘の「国会決議」及び「政府認識」が、他国の先住民族政策に何らかの影響を及ぼしたとは承知していない。

六について

 アイヌの人々が民族としての名誉と尊厳を保持し、これを次世代へ継承していくことは、多様な価値観が共生し、活力ある社会を形成する「共生社会」を実現することに資するものであると確信しており、こうした考え方について有識者懇の議論等を通じて広く国民の理解を求めてまいりたい。



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