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答弁本文情報

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平成二十年十一月二十一日受領
答弁第二三三号

  内閣衆質一七〇第二三三号
  平成二十年十一月二十一日
内閣総理大臣臨時代理
国務大臣 河村建夫

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員高井美穂君提出新しい公益法人制度の問題点に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員高井美穂君提出新しい公益法人制度の問題点に関する質問に対する答弁書



一及び七について

 公益法人制度については、現行においても、「公益法人の設立許可及び指導監督基準」(平成八年九月二十日閣議決定)等を定め、主務官庁による公益法人の設立許可及び指導監督の統一的な運用を図ってきたところであるが、主務官庁の許可制度の下では法人設立が簡便でなく、公益性の判断基準が不明確である等の批判がなされてきたところである。こうした問題点を抜本的に解消するため、公益法人制度改革においては、法人格の取得と公益性の判断を分離し、公益性の有無にかかわらず、準則主義により簡便に法人格を取得することができる一般社団法人及び一般財団法人(以下「一般社団法人等」という。)の制度を創設した上で、公益性の認定基準を明確に法定するとともに、公益性の認定を民間有識者からなる合議制機関の判断に基づき、内閣総理大臣又は都道府県知事が一元的に行うこととしたものである。

二について

 御指摘の「公益法人制度改革に関する有識者会議」において取りまとめられた報告書においては、特定非営利活動法人制度は引き続き存置するものとされ、「今後の行政改革の方針」(平成十六年十二月二十四日閣議決定)中の「公益法人制度改革の基本的枠組み」においてもその旨定められたところである。
 政府としては、それぞれの制度について、このような報告書等の内容も踏まえ、制度の趣旨に即した運用を図ってまいりたい。

三について

 お尋ねの一般社団法人等の目的及び名称の制約については、例えば、強行法規又は公序良俗に反する目的や名称を定めたような場合には、一般社団法人等を設立することはできないものと考えられる。

四について

 御指摘の寄付金等を集めることについては、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号。以下「一般社団・財団法人法」という。)上、特段の規制はない。
 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第二条第九号の二に規定する非営利型法人については、同条第十三号に規定する収益事業から生じた所得について法人税が課されるが、収益事業を行わない場合であっても一定の収入金額を有するときには損益計算書等を提出する義務が課されている。なお、非営利型法人が特定の個人又は団体に特別の利益を与えるなど、法人税法施行令(昭和四十年政令第九十七号)第三条に規定する要件を満たさないこととなった場合には、法人税法第二条第九号に規定する普通法人として、その行うすべての事業から生じた所得について法人税が課されることになる。

五について

 一般社団・財団法人法上、一般財団法人が設立後に、設立の際に拠出された財産を使用することに特段の規制はない。なお、一般財団法人は、所定の期間、純資産額が三百万円未満となった場合には、解散するものとされている(一般社団・財団法人法第二百二条第二項)。

六について

 一般社団法人等については、その事業の範囲に制限はなく、設立者や役員等の欠格事由として暴力団員等であることは定められていない。なお、裁判所は、一般社団法人等の設立が不法な目的に基づいてされたとき等の所定の場合において、その解散を命ずることができるものとされている(一般社団・財団法人法第二百六十一条第一項)。



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