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答弁本文情報

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平成二十年十一月二十一日受領
答弁第二三九号

  内閣衆質一七〇第二三九号
  平成二十年十一月二十一日
内閣総理大臣臨時代理
国務大臣 河村建夫

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員山井和則君提出障害児施設に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員山井和則君提出障害児施設に関する質問に対する答弁書



一の@について

 児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号。以下「法」という。)上、都道府県は、障害の有無のいかんにかかわらず、一定の要件を満たす場合には、施設への入所措置をとることとされており、このような取扱いが法の下の平等に反するとは考えていない。

一のAについて

 契約により障害児施設を利用した場合における障害児施設給付費は、利用日数に応じて、児童の保護者に対して支給されるものであり、このような取扱いに問題があるとは考えていない。

一のBについて

 御指摘の未収金の問題は、障害児の保護者と障害児施設の間において解決すべきものであり、未収金の徴収も障害児施設の責任において行うべきものである。

二の@について

 措置による障害児施設への入所については、法第二十七条第一項において、法第二十六条第一項第一号の規定に基づく児童相談所長の報告があった児童について、都道府県がとらなければならない措置の一つとされている。当該報告については、同条第二項において、報告書に児童の履歴、性行、健康状態及び家庭環境等を記載しなければならないこととされているところであり、児童相談所長は報告書の作成のために、障害児の実態を把握しているものと考える。
 また、契約による障害児施設の利用については、法第二十四条の三第二項において、都道府県が障害児施設給付費の支給の要否を決定することとされているが、同条第三項において、都道府県が当該決定を行う場合には、児童相談所長の意見を聴かなければならないこととされており、児童相談所長は、都道府県に対して意見を述べるために、障害児の実態を把握しているものと考える。

二のAについて

 二の@についてでお答えしたとおり、障害児施設給付費の支給の要否については、児童相談所長の意見を聴いた上で都道府県が決定することとされている。

二のB及びCについて

 契約による障害児施設の利用については、基本的に障害児の保護者と障害児施設の間の問題であることから、御指摘のような児童相談所の継続的なケースワークを義務付けていないところであり、これが御指摘のように公的責任の放棄に当たるとは考えていないが、厚生労働省において、児童相談所の適正な運営等を図るため、「児童相談所運営指針」(平成二年三月五日付け児発第百三十三号厚生省児童家庭局長通知)を定め、@児童相談所及び都道府県等は契約により障害児施設に入所している障害児も含め、生活実態の把握に努めるため、障害児施設等と相互連携を十分に図るよう留意すること、A障害児施設から契約により入所した児童についての相談を受けた場合には、必要に応じ、子どもや保護者等に対する調査、診断、判定、援助を行い、定期的に施設を訪問する等相互の連携を十分図るよう留意すること等を児童相談所等に要請しているところである。

二のDについて

 契約により障害児施設を利用した場合の自己負担額については、所得に応じた減免措置が設けられているところであり、法や児童の権利に関する条約(平成六年条約第二号)違反ではないかとの御指摘は当たらないものと考える。

二のEについて

 特別児童扶養手当等の支給に関する法律(昭和三十九年法律第百三十四号)に基づく特別児童扶養手当は、施設入所の場合と比較して在宅で暮らす場合に生じる特別の費用を補填するために支給しているものであり、このような取扱いが不平等であるとは考えていない。

二のFについて

 お尋ねについては、個別具体の事例に即して判断すべきものであり、一概にお答えすることは困難である。

三の@について

 お尋ねの都道府県別の措置率・契約率については、現在、調査を実施しているところである。
 また、お尋ねの不適切な契約制度の適用事例について調査を行ったことはないが、措置によるべきか契約によるべきかの判断について、都道府県によって差が生じているとの指摘があることを踏まえ、今後、措置によるべきか契約によるべきかの当該判断に関するガイドライン(以下「ガイドライン」という。)の作成について検討を行うこととしており、その検討の際に、都道府県における実態に関する調査の実施について検討を行うこととしている。
 お尋ねの障害者自立支援法(平成十七年法律第百二十三号)の施行後に経済的理由で施設利用をやめた契約児数については、厚生労働省が行った調査によると、平成十八年十一月から平成十九年六月までの間に利用者負担を理由として入所・通所サービスの利用を中止した障害児の数は、同期間中に契約が締結されていた障害児延べ二十六万九百九十三人中、八十一人となっている。

三のAについて

 厚生労働省としては、利用者の滞納の状況については把握していないが、今後、ガイドラインの作成の際に、都道府県における実態に関する調査の実施について検討を行うこととしている。

三のB及び四について

 お尋ねについては、把握していない。

三のC及びDについて

 厚生労働省としては、お尋ねのような点についての調査は行っていないが、「障害児支援の見直しに関する検討会」においては、すべての場合が措置又は契約ということではなく、措置による場合も契約による場合もあるという現行制度を基本にしつつ、措置か契約かの判断をより適切に行うべきという趣旨の意見が多く出されたところである。



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