答弁本文情報
平成二十二年十月十二日受領答弁第四号
内閣衆質一七六第四号
平成二十二年十月十二日
内閣総理大臣 菅 直人
衆議院議長 横路孝弘 殿
衆議院議員浅野貴博君提出尖閣諸島沖で起きた衝突事件に関連する中国側による我が国への経済的対抗措置等についての政府の対応に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員浅野貴博君提出尖閣諸島沖で起きた衝突事件に関連する中国側による我が国への経済的対抗措置等についての政府の対応に関する質問に対する答弁書
一及び二について
政府としては、民間企業から、本年九月二十一日に、中国からのレアアースの日本向け輸出が停止されている旨の情報があり、また、同月二十二日には、中国国内で日本向けの輸出品及び日本からの輸入品に対して通関時の検査が強化されている旨の情報があったことから、中国政府に対し、累次説明を求め、事実とすれば遺憾であり善処を強く求める旨の申入れを行ってきた。
これに対して、同月二十五日以降、中国商務部及び海関総署から回答があり、商務部からは、レアアースの対日輸出を止めるような指示を出していない旨、海関総署からは、そのような事実は存在しない旨の回答をそれぞれ得たところである。
また、本年十月五日には、我が国企業に対する中国における輸出入状況に関する経済産業省の調査の結果等を踏まえ、中国政府に対し、輸出入に支障や遅延が生じている実態にかんがみ、早期に事態が改善されるよう申入れを行ったところであり、今後とも適切に対応してまいりたい。
政府としては、御指摘の「衝突事件」については、中国漁船による公務執行妨害事件として、国内法に基づき粛々と冷静に対応してきており、中国側が一方的に事態を激化させたことは残念であり、日中双方が、大局的観点から、経済面を含め戦略的互恵関係の充実を図っていくことが重要であると考えている。