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平成二十二年十月二十六日受領
答弁第六〇号

  内閣衆質一七六第六〇号
  平成二十二年十月二十六日
内閣総理大臣 菅 直人

       衆議院議長 横路孝弘 殿

衆議院議員河野太郎君提出利根川の基本高水に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員河野太郎君提出利根川の基本高水に関する質問に対する答弁書



一について

 御指摘の「八斗島基本高水」が何を指すのか必ずしも明らかではないが、国土交通省が昭和五十五年に変更した利根川水系工事実施基本計画及び平成十八年に策定した利根川水系河川整備基本方針において八斗島における基本高水のピーク流量は毎秒二万二千立方メートルと定めており、これらの検討の過程において、昭和二十二年九月の洪水時の降雨量から河川の流量を求める際に飽和雨量を設定した箇所については、これをいずれも四十八ミリメートルと設定して計算を行った。また、その際に用いたK値、P値、一次流出率及び遅滞時間は、御指摘の「八斗島上流域の流域定数表」における流域番号ごとにそれぞれ次のとおりである。
 流域番号一 四十二・三〇〇 〇・三三七 〇・五 〇・七一時間
 流域番号二 四十二・三〇〇 〇・三三七 〇・五 〇・七一時間
 流域番号三 四十二・三〇〇 〇・三三七 〇・五 〇・〇九時間
 流域番号四 四十二・三〇〇 〇・三三七 〇・五 〇・〇九時間
 流域番号五 五十七・四〇〇 〇・三一〇 〇・五 〇・〇〇時間
 流域番号六 五十七・四〇〇 〇・三一〇 〇・五 〇・〇〇時間
 流域番号七 五十一・八〇〇 〇・二八四 〇・五 〇・四五時間
 流域番号八 五十一・八〇〇 〇・二八四 〇・五 〇・四五時間
 流域番号九 五十五・一〇〇 〇・三二〇 〇・五 〇・〇〇時間
 流域番号十 五十五・二〇〇 〇・三一九 〇・五 〇・八三時間
 流域番号十一 五十五・二〇〇 〇・三一九 〇・五 〇・八三時間
 流域番号十二 四十八・四〇〇 〇・三四一 〇・五 一・六八時間
 流域番号十三 四十八・四〇〇 〇・三四一 〇・五 一・六八時間
 流域番号十四 四十八・四〇〇 〇・三四一 〇・五 一・六八時間
 流域番号十五 四十八・四〇〇 〇・三四一 〇・五 一・六八時間
 流域番号十六 四十八・四〇〇 〇・三四一 〇・五 一・六八時間
 流域番号十七 四十八・四〇〇 〇・三四一 〇・五 一・六八時間
 流域番号十八 四十八・四〇〇 〇・三四一 〇・五 一・六八時間
 流域番号十九 六十・四〇〇 〇・三三二 〇・五 〇・〇〇時間
 流域番号二十 六十・四〇〇 〇・三三二 〇・五 〇・〇〇時間
 流域番号二十一 五十六・六〇〇 〇・三一三 〇・五 〇・〇〇時間
 流域番号二十二 三十九・二〇〇 〇・四一九 〇・五 一・四六時間
 流域番号二十三 三十九・二〇〇 〇・四一九 〇・五 一・四六時間
 流域番号二十四 三十九・二〇〇 〇・四一九 〇・五 一・四六時間
 流域番号二十五 四十六・一〇〇 〇・三七〇 〇・五 〇・三一時間
 流域番号二十六 四十六・一〇〇 〇・三七〇 〇・五 〇・三一時間
 流域番号二十七 四十二・五〇〇 〇・三九四 〇・五 〇・〇三時間
 流域番号二十八 五十六・四〇〇 〇・三一四 〇・五 〇・〇〇時間
 流域番号二十九 二十二・九〇〇 〇・六三六 〇・五 〇・〇〇時間
 流域番号三十 二十二・九〇〇 〇・六三六 〇・五 〇・〇〇時間
 流域番号三十一 五十・〇〇〇 〇・二六四 〇・五 〇・八五時間
 流域番号三十二 五十・〇〇〇 〇・二六四 〇・五 〇・八五時間
 流域番号三十三 五十四・四〇〇 〇・二四五 〇・五 〇・〇〇時間
 流域番号三十四 四十四・二一〇 〇・三八〇 〇・五 一・一六時間
 流域番号三十五 四十四・二一〇 〇・三八〇 〇・五 一・一六時間
 流域番号三十六 四十一・五五〇 〇・三二〇 〇・五 〇・六九時間
 流域番号三十七 四十一・五五〇 〇・三二〇 〇・五 〇・六九時間
 流域番号三十八 四十一・五五〇 〇・三二〇 〇・五 〇・六九時間
 流域番号三十九 五十・一八〇 〇・三四四 〇・五 〇・一二時間
 流域番号四十 五十・一八〇 〇・三四四 〇・五 〇・一二時間
 流域番号四十一 三十六・八二五 〇・三五五 〇・五 一・〇九時間
 流域番号四十二 三十六・八二五 〇・三五五 〇・五 一・〇九時間
 流域番号四十三 三十六・八二五 〇・三五五 〇・五 一・〇九時間
 流域番号四十四 五十・一八〇 〇・三四四 〇・五 〇・一二時間
 流域番号四十五 五十二・七四〇 〇・三三一 〇・五 〇・五〇時間
 流域番号四十六 五十二・七四〇 〇・三三一 〇・五 〇・五〇時間
 流域番号四十七 四十六・三九〇 〇・三六六 〇・五 一・三一時間
 流域番号四十八 四十六・三九〇 〇・三六六 〇・五 一・三一時間
 流域番号四十九 四十・二三〇 〇・四〇九 〇・五 〇・九六時間
 流域番号五十 四十・二三〇 〇・四〇九 〇・五 〇・九六時間
 流域番号五十一 四十・二三〇 〇・四〇九 〇・五 〇・九六時間
 流域番号五十二 三十九・三〇〇 〇・四六三 〇・五 一・八二時間
 流域番号五十三 三十九・三〇〇 〇・四六三 〇・五 一・八二時間
 流域番号五十四 四十九・六〇〇 〇・三五〇 〇・五 〇・〇〇時間

二について

 利根川については、流域における降雨量から河川の流量を求める流出計算モデルとして、流域を複数に分割し、分割した流域ごとに、K値、P値、一次流出率、遅滞時間及び飽和雨量の五つの定数を設定した上で河川の流量を計算する貯留関数法を用いているが、実際に発生したすべての主要な洪水について河川の流量を十分に再現できる定数の組合せを確定することは困難であったことから、いずれの洪水についても共通のK値、P値、一次流出率及び遅滞時間を設定した上で、洪水ごとに異なる飽和雨量を用いて計算を行っており、利根川水系河川整備基本方針の検討の際にも、この方法を用いて、昭和五十七年九月の洪水及び平成十年九月の洪水時の河川の流量の再現性を確認し、これによって当該流出計算モデルには再現性があると判断したものである。なお、今後、八ッ場ダムの検証を進める中で、当該流出計算モデルの妥当性についても検討してまいりたいと考えている。

三及び四について

 御指摘の洪水時の流量を再現するための流出計算モデルにおいて設定したK値、P値、一次流出率及び遅滞時間は、一についてでお答えしたものと同じである。

五について

 お尋ねは、平成十年九月の洪水時の降雨量から河川の流量を流出計算モデルにより再現するために国土交通省が設定したK値、P値、一次流出率、遅滞時間及び飽和雨量を用いて、昭和二十二年九月の洪水時の降雨量から同様に河川の流量を求めた場合の洪水ピーク流量の値であると考えるが、当該値の計算に係る作業等に時間を要するため、お答えすることは困難である。



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