答弁本文情報
平成二十三年二月一日受領答弁第八号
内閣衆質一七七第八号
平成二十三年二月一日
衆議院議長 横路孝弘 殿
衆議院議員下村博文君提出尖閣諸島上陸をめざす中国民間団体の動向に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員下村博文君提出尖閣諸島上陸をめざす中国民間団体の動向に関する質問に対する答弁書
一について
政府としては、報道等を通じてお尋ねの「世界華人保釣連盟」の設立及びその活動内容について承知している。
仮定の御質問にお答えすることは差し控えたいが、一般論として、尖閣諸島の領有権に関する独自の主張を行うことを目的として、同諸島周辺の我が国領海内への不法な侵入等を試みる外国人が乗り込んだ外国船舶に対しては、同諸島に関する我が国の一貫した立場に基づき、海上保安庁が関係省庁と連携しながら、情勢に応じて警備体制を強化するなどにより、当該船舶の領海内への侵入阻止、領海内に侵入した当該船舶の領海外への排除など、必要な警備を厳正かつ適切に実施することとしている。
仮定の御質問にお答えすることは差し控えたいが、一般論として、出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)に違反して尖閣諸島に上陸した外国人については、一義的には、警察官及び入国警備官がその対応に当たることとなる。
外国人が尖閣諸島に上陸した事案としては、平成八年十月七日に四名が、また、平成十六年三月二十四日に七名が、それぞれ上陸した事案があるが、お尋ねの「いかなる団体」であるかについては、政府としては承知していない。
外国船舶が尖閣諸島の領有権に関する独自の主張を行うことを目的として、同諸島周辺の我が国領海内に侵入した事案としては、平成十三年以降においては、平成十五年六月二十三日、同年十月九日、平成十六年三月二十四日、平成十八年十月二十七日、平成十九年十月二十八日及び平成二十年六月十六日にそれぞれ船舶一隻が、また、平成十六年一月十五日に船舶二隻が侵入した事案がある。
お尋ねの「領海外での示威行動」が何を指すのか必ずしも明らかではないが、例えば、平成十八年八月十七日及び平成二十二年九月十四日に、尖閣諸島の領有権に関する独自の主張を行うことを目的として、それぞれ船舶一隻が同諸島周辺の我が国接続水域まで来航した事案が発生している。
お尋ねについては、政府として、有効な対応方策について不断に検討し、必要に応じ、改善に努めているところであるが、平素より関連情報の収集を行い、関係省庁において当該情報の共有を図るとともに、情勢に応じて警備体制を強化するなどにより、引き続き、必要な警備を厳正かつ適切に実施していくこととしている。