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平成二十八年一月十九日受領
答弁第二六号

  内閣衆質一九〇第二六号
  平成二十八年一月十九日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員仲里利信君提出代表質問に対する答弁に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員仲里利信君提出代表質問に対する答弁に関する質問に対する答弁書



一、三及び五について

 政府としては、住宅や学校で囲まれ、市街地の真ん中にある普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならないと考えており、これは政府と沖縄の皆様の共通認識であると考えている。
 同飛行場の移設については、過去に、沖縄県外を移設先とする様々な案を含め検討を行ったが、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、沖縄に駐留する米海兵隊(以下「在沖縄海兵隊」という。)を含む在日米軍全体のプレゼンスを低下させることはできないこと、米国本土、ハワイ等と比較して、東アジアの各地域に近い位置にあると同時に、我が国の周辺諸国との間に一定の距離をおいている等の沖縄の地理的優位性があること、司令部、陸上部隊、航空部隊及び後方支援部隊を統合した組織構造を有し、優れた機動性及び即応性を備える米海兵隊の特性及び機能を損なうことができないこと、同飛行場の危険性を一刻も早く除去する必要性があること等、様々な点を総合的に勘案した結果、キャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に代替施設を建設する現在の計画が、同飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策との結論に至ったものである。

二について

 沖縄は、米国本土、ハワイ等と比較して、東アジアの各地域に近い位置にあると同時に、我が国の周辺諸国との間に一定の距離をおいている等の利点を有している。こうした地理上の利点を有する沖縄に、司令部、陸上部隊、航空部隊及び後方支援部隊を統合した組織構造を有し、優れた機動性及び即応性により、幅広い任務に対応可能な米海兵隊が駐留することにより、種々の事態への迅速な対応が可能となっており、在沖縄海兵隊は、抑止力の重要な要素の一つとして機能していると認識している。
 したがって、これらの司令部、陸上部隊、航空部隊及び後方支援部隊のうち、航空部隊のみを他の部隊と切り離して移転することは、米海兵隊が有する優れた機動性及び即応性という特性及び機能を損なうこととなるため、普天間飛行場で運用されている航空部隊のみを沖縄県以外へ移転することは困難と考えている。

四について

 お尋ねの「普天間基地の滑走路の強化や補修、施設の整備」の具体的な内容が必ずしも明らかではないが、防衛省としては、現在、平成二十四年四月二十七日付けの日米安全保障協議委員会の共同発表を受け、設置から五十年以上が経過した普天間飛行場においては、老朽化が著しい施設もあることから、安全面や環境面での配慮が必要となっていることを踏まえ、現在の米海兵隊の運用に必要な航空機の安全な任務能力の保持や環境の保全等に不可欠な、管制塔及び消防署用の非常用発電施設の改修、給電設備の改修、雨水排水施設の改修、汚水排水施設の改修並びに隊舎の改修を実施しているところであり、これらの事業は同飛行場の固定化を前提とするものではない。

六から八までについて

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、政府としては、住宅や学校で囲まれ、市街地の真ん中にある普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならないと考えており、これは政府と沖縄の皆様の共通認識であると考えている。
 同飛行場の移設については、キャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に代替施設を建設する現在の計画が、同飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策であるという考えに変わりはない。
 政府としては、同飛行場の一日も早い移設・返還を実現し、沖縄の負担を早期に軽減していくよう努力していくとともに、沖縄の負担の軽減や振興に全力で取り組んでいるところである。

九について

 お尋ねの「普天間飛行場負担軽減推進会議」及び「政府・沖縄県協議会」については、沖縄側の意向も踏まえた対応をとってきており、政府としては、開催時期、開催方法及び具体的な協議の内容について、今後、沖縄側と調整の上、適切に対応していく考えである。

一〇について

 政府としては、平成二十五年十二月十七日の沖縄政策協議会における沖縄の負担軽減に関する仲井眞沖縄県知事(当時)からの要望のうち、「普天間飛行場の五年以内運用停止」について、政府が普天間飛行場のキャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域への移設に必要な埋立承認を得て工事を進める中で、特に、移設されるまでの間の同飛行場の危険性の除去を中心とした負担軽減は極めて重要な課題であるとの認識の下、米国をはじめ、相手のあることではあるが、できることは全て行うという姿勢で、沖縄県知事及び宜野湾市長を構成員として含む普天間飛行場負担軽減推進会議において、協議を行ってきたところである。
 お尋ねの「沖縄県が求めている「普天間飛行場運用停止の工程表」については、その具体的内容が必ずしも明らかではないが、政府としては、「普天間飛行場の五年以内運用停止」を実現していく上では、政府のこうした認識について沖縄県の御理解を得るとともに、政府の取組への御協力を頂くことが前提であると考えている。



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