答弁本文情報
平成二十八年五月二十七日受領答弁第二八〇号
内閣衆質一九〇第二八〇号
平成二十八年五月二十七日
内閣総理大臣 安倍晋三
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員逢坂誠二君提出安倍総理の「議会については、私は立法府の長」との発言に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員逢坂誠二君提出安倍総理の「議会については、私は立法府の長」との発言に関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねについては、いずれも法律上の用語ではなく、明確な定義があるものではないが、一般に、「立法府の長」は立法機関である国会を構成する衆議院及び参議院の議長を指すものとして、「行政府の長」は行政権の帰属する内閣の首長たる内閣総理大臣を指すものとして、それぞれ用いられていると承知している。
御指摘の平成二十八年五月十六日の衆議院予算委員会における安倍内閣総理大臣の答弁は、「行政府の長」の単なる言い間違いであることは明白であり、「国会は自分のコントロール下にあると思っている」等の御指摘は当たらない。
また、御指摘の同月十七日の参議院予算委員会における安倍内閣総理大臣の答弁は、立法府のことについて、政府としてお答えする立場にはない旨を述べたものであり、「立法府の長である」と発言したものではない。
一般に、議会と政府とを分立させつつ、政府の存立を議会の信任に依存させる統治制度である議院内閣制の下においても、議会の運営に関することは議会で決められるべきことであると承知している。