答弁本文情報
平成二十八年十月二十五日受領答弁第六六号
内閣衆質一九二第六六号
平成二十八年十月二十五日
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員緒方林太郎君提出SBS米に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員緒方林太郎君提出SBS米に関する質問に対する答弁書
一の(ア)について
平成二十八年十月七日に農林水産省が公表した「輸入米に関する調査結果について」三−二の(二)の@においては、当該調査結果に係る調査(以下単に「調査」という。)の対象となった買受業者及び輸入業者について、それぞれヒアリングを行った時点で、金銭のやり取りが現在もある旨の回答をした者を「現在もある」者として、金銭のやり取りが過去にはあったが現在はない旨の回答をした者を「過去あったが現在はない」者として、それぞれ整理したところである。
調査によって、「現在もある」旨の回答をした買受業者及び輸入業者が、具体的にいずれのSBS契約(主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律(平成六年法律第百十三号)第三十一条に規定する方式による外国産米の買入れ及び売渡しに係る契約をいう。以下同じ。)において民間事業者間での金銭のやり取りを行ったかが確認できない中で、御指摘の「買受業者、輸入業者のSBS米輸入における、過去五年のシェア」をお示しすることは、当該買受業者及び当該輸入業者があたかも過去五年間に行った全てのSBS契約において民間事業者間での金銭のやり取りを行ったかのような必ずしも正確ではない認識を与えるおそれがあることから、お答えは差し控えたい。
お尋ねの「等」には、例えば、特定の名称は付されていない、名称を正確に記憶していない等の回答があったものが含まれる。このため、御指摘の「それぞれ、どの程度の業者から回答があったか」については、明確に区分できるものではないことから、お答えすることは困難である。
お尋ねの「様々な」経費には、例えば、保管経費が含まれる。
米の価格水準は、基本的には、品質、需給等を勘案して決まるものであり、御指摘の「長年の付合いの顧客対応や取扱数量を増やす販売促進のため」や「SBS米の落札を確実にするため」といった目的での金銭のやり取りによって、御指摘の「SBS米の国内流通価格を下げる効果がある」ことを示す事実は確認できなかったところである。
お尋ねの「SBS米の国内市場における価格水準」とは、御指摘の「販売促進費」、「販売奨励金」、「販売協力費」、「調整金」等の有無にかかわらず、SBS米(主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律第三十一条に規定する方式により輸入された外国産米をいう。以下同じ。)が国内市場で販売される際の価格水準のことである。
調査の結果、民間事業者間の金銭のやり取りは、ある程度あったものの、それによってSBS米の国内市場における価格水準が、国産米の需給及び価格に影響を与えていることを示す事実は確認できなかったところである。
調査においては、金銭のやり取りの有無について、ヒアリング対象の買受業者百十三者のうち、十一者が「現在もある」、三十一者が「過去あったが現在はない」旨を回答し、また、ヒアリング対象の輸入業者二十六者のうち、十者が「現在もある」、九者が「過去あったが現在はない」旨を回答したところである。
調査の結果を踏まえた契約内容の改善については、その具体的な方法を現在検討中であることから、お尋ねについて、現時点において、お答えすることは困難である。