答弁本文情報
平成二十八年十一月二十五日受領答弁第一四二号
内閣衆質一九二第一四二号
平成二十八年十一月二十五日
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員逢坂誠二君提出日印原子力協定に関連する「見解及び了解に関する公文」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員逢坂誠二君提出日印原子力協定に関連する「見解及び了解に関する公文」に関する質問に対する答弁書
一及び二について
「見解及び了解に関する公文」(以下「公文」という。)一(@)に規定する「当時のインド共和国外務大臣プラナーブ・ムカジー氏が二千八年九月五日に行った声明」(以下「九月五日の声明」という。)は、平成二十年九月五日にムカジー・インド外務大臣(当時)がインドの軍縮・不拡散に関する立場を再確認するために発表した声明であり、インドによる核実験モラトリアムの継続等の政策を示したものである。公文一(@)において「九月五日の声明」と規定したのは、日印間での協議の結果、かかる表記により、その意味するところが十分明らかであると確認されたためである。
御指摘の公文一(@)から(B)までの規定は、それぞれ日本側代表団の代表が述べた我が国の見解である。公文二においては、公文一(@)から(B)までの規定を含む公文一の規定が、両国の見解の正確な反映であることが了解されている。
公文一(C)に規定する「異議を申し立てる権利を留保する」とは、異議を申し立てる権利を保持するという意味である。
お尋ねの「補償に関する請求が発生する場合」の意味するところが明らかではないが、原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定(以下「協定」という。)第十四条9は、再処理の「停止が六箇月の期間を超える場合には、両締約国政府は、発電の中断がインドの経済に及ぼす悪影響についての補償及び契約上の義務の中断を理由とする損失についての補償につき協議する」と規定している。
公文の日本側の署名者である大菅岳史の官職は、外務省大臣官房審議官兼アジア大洋州局兼アジア大洋州局南部アジア部兼中東アフリカ局兼中東アフリカ局アフリカ部であり、インド側の署名者であるアマンディープ・シン・ギルの官職は、外務省軍縮・国際安全保障局長である。
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、協定の規定から協力の停止等に関する我が国の権利は明らかであるが、インドが核実験を行った場合に我が国がこれらの権利を行使することができるという点をより明確にするため、公文を日印間で作成したものである。