答弁本文情報
平成三十年二月二十日受領答弁第六〇号
内閣衆質一九六第六〇号
平成三十年二月二十日
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員逢坂誠二君提出資金決済法でいうみなし仮想通貨交換業者に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員逢坂誠二君提出資金決済法でいうみなし仮想通貨交換業者に関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねの「「みなし仮想通貨交換業者」であると告知する義務」については、資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)には、当該義務を定めた規定はない。
なお、金融庁では、仮想通貨交換業者を利用する際は、登録を受けた事業者かどうか、金融庁又は財務局のホームページで確認するよう利用者に対して注意喚起を行うとともに、登録を受けた仮想通貨交換業者の一覧を金融庁及び財務局のホームページに掲載しているところである。さらに、「みなし仮想通貨交換業者」についても金融庁のホームページに掲載しているところである。
お尋ねの「みなし仮想通貨交換業者」に関する広告の禁止や自粛の規定について、資金決済に関する法律には、御指摘の広告に係る規定はない。
なお、金融庁では、仮想通貨交換業に係る業界団体である日本仮想通貨事業者協会及び日本ブロックチェーン協会に対して、広告の取扱いに係る自主ルールの策定を継続的に促してきている。
これを受け、両協会では、平成三十年一月二十九日に、広告の取扱いについて、傘下会員に通知しているところである。
お尋ねの「みなし仮想通貨交換業者」について、情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律(平成二十八年法律第六十二号。以下「改正法」という。)附則第八条第一項において、改正法施行の際現に仮想通貨交換業を行っている者は、改正法施行後六月間の内に登録の申請をした場合には、登録又は登録の拒否の処分等があるまでの間、仮想通貨交換業を行うことができる旨規定されている。
なお、「みなし仮想通貨交換業者」に対しては、改正法附則第八条第二項に基づき、資金決済に関する法律における仮想通貨交換業に係る規定が適用され、仮想通貨交換業者と同様、システムの安全管理や利用者財産の分別管理といった業務運営態勢の整備などを求めている。
お尋ねの「みなし仮想通貨交換業者」について、改正法の施行の日(平成二十九年四月一日)時点で、「みなし仮想通貨交換業者」に該当していた者(改正法施行後六月間の内に登録の申請をした者に限る。)は、二十八社である。そのうち、登録済の十二社について、改正法の施行の日から登録までの平均期間、最短期間及び最長期間は、それぞれ約百九十九日、百八十一日及び二百六十九日である。
お尋ねの「「みなし仮想通貨交換業者」の運用」について、金融庁においては、「みなし仮想通貨交換業者」に係る登録審査に当たって、書面審査にとどまらず、システムの安全性の検証など、仮想通貨交換業を適正かつ確実に遂行する体制等が整備されているか審査を実施しているところである。
また、一について及び二についてでお答えしたとおり、登録を受けた事業者かどうか確認するよう利用者に対して注意喚起を行うとともに、仮想通貨交換業に係る業界団体に対して、広告の取扱いに係る自主ルールの策定を継続的に促してきている。
金融庁においては、今般の事案に係る原因究明や実態把握の結果を踏まえ、「みなし仮想通貨交換業者」について、引き続き、適切に対応してまいりたいと考えている。