答弁本文情報
令和二年十月二日受領答弁第一四号
内閣衆質二〇二第一四号
令和二年十月二日
内閣総理大臣 菅 義偉
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員丸山穂高君提出「新型コロナウイルス接触確認アプリ」の運用に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員丸山穂高君提出「新型コロナウイルス接触確認アプリ」の運用に関する質問に対する答弁書
一について
令和二年六月十九日から運用を開始した「新型コロナウイルス接触確認アプリ」(以下「アプリ」という。)については、利用者数が増加しているところであり、新型コロナウイルス感染症の感染が確認された者がアプリに新型コロナウイルス感染症の陽性者(以下「陽性者」という。)である旨の登録を行うことにより、陽性者と接触した可能性のある者に通知が届き、当該通知を受けた者が新型コロナウイルス感染症に係る検査の受診等につながるサポートを早く受けることができるなど、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止につながるものと考えている。
二について
お尋ねの「具体的な目標値」については、現時点では設定していない。また、お尋ねの「ダウンロード数が「人口の六割近く」に達していない理由」については一概にお答えすることは困難であるが、「経済財政運営と改革の基本方針二○二○」(令和二年七月十七日閣議決定)において「接触確認アプリの機能向上と普及を促進する」こととしていることを踏まえ、引き続き、関係省庁と連携しつつ、地方公共団体、経済団体等の関係者や利用者の協力を得ながら、アプリの普及を促進していきたい。
三について
「これまでにアプリへの陽性登録によりアプリから新型コロナウイルス感染症の陽性者との接触があった旨の通知を受けた者について検査を実施し、当該通知を受けた者の陽性が確認された事例は何件あったのか」とのお尋ねについては、政府としてそのような「事例」を網羅的に把握しておらず、お答えすることは困難であるが、地方公共団体の公表資料、報道等を通じて、そのような「事例」があったことは承知している。また、お尋ねの「その他アプリを介して陽性が確認された事例」については、その意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。
四について
お尋ねの「処理番号発行手続改善のための対策」の意味するところが必ずしも明らかではないが、新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システムについては、保健所や医療機関等の意見を踏まえつつ、引き続き、利便性の向上等の改善を図ってまいりたい。
また、「今後を見据えた保健所の即応体制の整備について」(令和二年六月十九日付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部事務連絡)において、都道府県等に対して、これまでの新型コロナウイルス感染症対策に係る保健所の業務を踏まえ、必要な人員体制の整備等の保健所の即応体制の整備に取り組むよう、お願いしているところである。
五について
御指摘の「アプリによる陽性者との接触に係るプッシュ通知があっても、アプリを開くと「接触は確認されませんでした」と表示される不具合」及び「スマートフォンのOS(オペレーティングシステム)の接触チェックの記録と、アプリ上での記録における陽性者との接触確認の結果に違いが生じる不具合」の意味するところが必ずしも明らかではないが、アプリの利用者から、スマートフォンに陽性者との接触の可能性について通知が行われる一方で、アプリにおける「過去十四日間の接触」の画面において「陽性者との接触は確認されませんでした」と表示される事例があることが報告されていることは承知している。現在、こうした事例の発生状況等を踏まえ、順次原因の調査を行っており、当該調査の結果を踏まえた必要な対応を行っているところである。
六について
お尋ねの「「日々の全接触回数(相手が陽性者か否かにかかわらず接触した回数)を確認」する機能」の「実現」については、現在、内閣官房の新型コロナウイルス感染症対策テックチームにおいて、令和二年五月二十六日に同チームが策定した「接触確認アプリ及び関連システム仕様書」に沿って、スマートフォンのオペレーティングシステムの提供事業者と調整しているところであり、その具体的な時期等については未定である。