答弁本文情報
令和二年十月二日受領答弁第一五号
内閣衆質二〇二第一五号
令和二年十月二日
内閣総理大臣 菅 義偉
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員丸山穂高君提出柔軟仕上げ剤等によるいわゆる香害に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員丸山穂高君提出柔軟仕上げ剤等によるいわゆる香害に関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねの「香害」という語については、その意味を具体的に定義して用いているものではない。
厚生労働省においては、「難治性疾患政策研究事業」を行う研究者等に対して、難治性疾患への対策の向上に資することを目的として厚生労働科学研究費補助金を交付しており、お尋ねの「研究」とは、平成二十九年度から令和元年度までの間に行われた当該補助金を受けた研究である「種々の症状を呈する難治性疾患における中枢神経感作の役割の解明とそれによる患者ケアの向上」を指すものであるところ、こうした研究の結果からは、御指摘のような「いわゆる香害と化学物質の因果関係が疑われるような結果」は明らかになっていないところである。
御指摘の「いわゆる香害と化学物質との因果関係」に係る調査や研究については、実施していない。
二について
柔軟仕上げ剤の香料を含む成分については、各事業者において、令和二年三月二日付けで日本石鹸洗剤工業会が定めた「会員社の香料成分の自主的な開示の際の指針について」に従って、情報の自主的な開示が進められているものと承知しており、政府としては、引き続き、こうした各事業者による取組の効果を注視していきたいと考えている。
三について
柔軟仕上げ剤に関する国民への啓発活動については、令和二年四月九日付けで、独立行政法人国民生活センターにおいて、柔軟仕上げ剤の匂いに関する情報提供を実施したところであり、政府としても、引き続き、消費生活相談情報の内容や件数等を踏まえつつ、必要に応じて国民に対する周知啓発を行っていきたいと考えている。
いわゆる「香害」に関する相談については、全国の消費生活センターや同法人等において、消費生活相談として受け付けているところ、政府としては、引き続き、消費生活相談を受け付ける体制の確保に努めていきたいと考えている。
四について
御指摘のマイクロカプセルを含むマイクロプラスチックについては、その人体や環境への影響が未解明な部分が多いため、政府としては、引き続き、これらに係る知見の集積に努めていきたいと考えている。