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答弁本文情報

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令和三年四月三十日受領
答弁第一〇九号

  内閣衆質二〇四第一〇九号
  令和三年四月三十日
内閣総理大臣 菅 義偉

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員丸山穂高君提出コロナ禍における献血による輸血用血液製剤及び原料血漿の安定供給に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員丸山穂高君提出コロナ禍における献血による輸血用血液製剤及び原料血漿の安定供給に関する質問に対する答弁書


一から四までについて

 御指摘の「年齢制限」、「年間の総献血量」、「献血の間隔」及び「一回当たりの献血量」を含む「採血基準」については、平成二十三年の見直し以降、血液製剤について、医療需要に応じた安定供給ができており、供給に問題は生じていなかったため、見直しは行っていなかったものであるが、現在、将来の医療需要の予測を踏まえ、厚生労働行政推進調査事業費による「安全な血液製剤の安定供給に資する適切な採血事業体制の構築のための研究」(以下「適切な採血事業体制の構築のための研究」という。)において、諸外国の状況等も勘案しつつ、その見直しについて検討しているところである。

五について

 国内の血液製剤の安全性は、核酸増幅検査の導入等により、相当程度改善してきているものの、未知の病原体については、既存の検査では検出することが不可能である可能性があるため、血液製剤を介した未知の病原体の感染拡大を防ぐ観点から、御指摘の「輸血や臓器移植を受けたことのある者」については、献血を制限している。

六の前段及び後段について

 新型コロナウイルス感染症については、日本赤十字社のホームページに掲載されている「輸血情報二千二十年四月特別号」において、「現時点では、このウイルスが輸血によって患者の末梢血に入ることにより、重大な健康被害を起こすとの知見は得られておらず、・・・日本赤十字社におきましても、献血血液の新型コロナウイルス・スクリーニング検査の導入は現在予定しておりません」とされていること等から、政府としては、新型コロナウイルス感染症の無症状病原体保有者から献血を行ったとしても、血液製剤の安全性については問題はないと考えており、また、同社において、お尋ねの「新型コロナウイルス感染症に関する検査」は行っていないものと承知している。

六の中段について

 新型コロナウイルス感染症と診断された者については、ウイルスの性状や回復後の経過等に関する知見が、他の病原体に比べて十分に得られていないことを踏まえ、献血を制限しているが、御指摘の「献血延期措置期間」の基準については、現在、適切な採血事業体制の構築のための研究において検討しているところである。

七について

 政府としては、血液製剤は、人体の一部である血液を原料とするものであることから、倫理性、国際的公平性等の観点に立脚し、国民の善意の献血による血液によって、国内自給を達成できるよう、全力を傾注することとされた平成十四年七月二十四日の衆議院厚生労働委員会決議にのっとり、安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律(昭和三十一年法律第百六十号)第十条第一項に規定する献血推進計画に基づき、全国的なキャンペーン等の実施やポスター等広告媒体の活用を始めとする広報の実施、高校生を対象とした献血や血液製剤について解説した教材の作成等の普及啓発、献血の推進に功績があった団体や個人に対する厚生労働大臣からの表彰状や感謝状の贈呈等の施策を実施することにより、より多くの方に献血していただくよう取り組んでいるところである。お尋ねの「このような工夫」の意味するところが必ずしも明らかではないが、引き続き、当該決議にのっとり、有料での採血につながらないよう、国民の善意に基づく献血の推進に取り組んでまいりたい。

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