答弁本文情報
令和四年三月十五日受領答弁第二三号
内閣衆質二〇八第二三号
令和四年三月十五日
内閣総理大臣 岸田文雄
衆議院議長 細田博之 殿
衆議院議員長妻昭君提出新型コロナウイルス対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員長妻昭君提出新型コロナウイルス対策に関する質問に対する答弁書
「毎週二回は検査をすべき」とのお尋ねについては、高齢者施設等の従事者等に対する新型コロナウイルス感染症に係る検査(以下「検査」という。)について、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(令和三年十一月十九日新型コロナウイルス感染症対策本部決定、令和四年一月七日変更)において、「特定都道府県等は、集中的実施計画を策定し、感染多数地域の高齢者施設等の従業者等に対する検査の頻回実施を行う」としていることを踏まえ、「高齢者施設等の従事者等に対する集中的実施計画の実施方針等について」(令和四年一月七日付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部事務連絡。以下「令和四年事務連絡」という。)により、「緊急事態措置区域又はまん延防止等重点措置区域である都道府県並びに措置区域に定められた区域のある保健所設置市及び特別区」に対し、検査の集中的実施計画(以下「集中的実施計画」という。)の策定及び集中的実施計画に基づく検査の実施を要請している。集中的実施計画に基づく検査については、可能な限り頻回に実施することが望ましいと考えているが、PCR検査等の実施に係る作業手順、時間等も考慮し、令和四年事務連絡により、「緊急事態措置及びまん延防止等重点措置の趣旨を踏まえ、できる限り週に一回程度実施」すること、「全ての対象施設において週に一回程度実施することが困難な場合であっても、少なくとも二週間に一回程度は実施」すること等を求めているところである。
また、令和四年事務連絡により、集中的実施計画に基づく検査の「検査実施施設数」、「検査実施件数」等について把握しているが、お尋ねの「全国平均でどの程度の頻度で検査が実施されているのか」については把握していない。
お尋ねの「政府が言うところの第六波での死亡者数累計全数と、政府が言うところの第一波〜第五波まで、それぞれの死亡者数累計数」については、「政府が言うところの第六波」及び「政府が言うところの第一波〜第五波」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。
御指摘の「第五波と第六波の死亡に至るまでの過程」の意味するところが必ずしも明らかではないが、令和四年二月十六日に開催された厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリー・ボードの資料一「直近の感染状況の評価等」において、「今回の感染拡大における死亡者は、高齢者が中心である可能性が示された。その中には、侵襲性の高い治療を希望されない場合や基礎疾患の悪化などの影響で重症の定義を満たさずに死亡する方も含まれるとの指摘もある」とされているところである。現在の新型コロナウイルス感染症の感染の主流となっているオミクロン株への対応については、「新型コロナウイルス感染症対応に係る保健所等による健康観察等について」(令和四年二月九日付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部事務連絡)において、重点的に健康観察を行う対象者について、「@六十五歳以上の者」、「A四十歳以上六十五歳未満の者のうち、重症化リスク因子を複数持つ者」及び「B妊娠している方」と具体的に明示し、都道府県等に対し、酸素飽和度や呼吸の状況のみによらず、「重症化リスクの高い陽性者の健康観察を重点的に行う」ようお願いしている。また、ITを活用しながら地域の医療機関において健康観察を行い、症状が悪化した場合には、オンライン診療や往診等により速やかに対応する体制を構築するとともに、それらに対応する地域の医療機関について、「次の感染拡大に向けた安心確保のための取組の全体像」(令和三年十一月十二日新型コロナウイルス感染症対策本部決定)に基づく保健・医療提供体制確保計画において確保した約一万二千医療機関を三割上回る約一万六千医療機関を確保する等の対策を講じている。