答弁本文情報
令和四年三月十五日受領答弁第二五号
内閣衆質二〇八第二五号
令和四年三月十五日
内閣総理大臣 岸田文雄
衆議院議長 細田博之 殿
衆議院議員長妻昭君提出ウクライナ国内の原発への武力攻撃に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員長妻昭君提出ウクライナ国内の原発への武力攻撃に関する質問に対する答弁書
お尋ねの「ウクライナ国内の原子力発電所」への「攻撃」及び「被害の状況」については、令和四年三月四日及び五日(現地時間)の国際原子力機関の発表によれば、ウクライナ側から同機関に対し、同月四日、同国内のザポリッジャ原子力発電所において、発射物が訓練用の建物に当たり、局所的な火災を引き起こした後に鎮火となった旨及び同原子力発電所敷地内の研究棟・管理棟にも被害があった旨の報告があったと承知している。また、「どの国による攻撃だったのか」とのお尋ねについては、ロシア連邦によるものと承知しており、「放射線漏れは発生したのか」とのお尋ねについては、同発表によれば、ウクライナ側から同機関に対し、放射性物質の放出はなく、放射線レベルは通常どおりであった旨の報告があったと承知している。
「日本国内の原発は武力攻撃に耐えられるのか」、「武力攻撃が日本国内の原発になされた場合、その被害の程度について武力攻撃の態様ごとに例示願いたい」及び「日本国内の原発は上空からミサイル攻撃や爆撃があった場合、どの程度の威力までであれば耐えられるように設計されているのか」とのお尋ねについては、御指摘の「武力攻撃」及び「ミサイル攻撃や爆撃」の具体的な内容が明らかではないため、お答えすることは困難である。なお、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)第四十三条の三の六第一項第四号の規定に基づき定められた実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則(平成二十五年原子力規制委員会規則第五号)において、故意による大型航空機の衝突その他のテロリズムに対処するための対策に係る基準を定めている。