答弁本文情報
令和四年六月二十四日受領答弁第一四三号
内閣衆質二〇八第一四三号
令和四年六月二十四日
内閣総理大臣 岸田文雄
衆議院議長 細田博之 殿
衆議院議員松原仁君提出匿名出産に向けた法的な環境整備に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員松原仁君提出匿名出産に向けた法的な環境整備に関する質問に対する答弁書
一及び二について
御指摘の「匿名出産」については、政府としての対応を検討するに当たり必要な情報を把握していないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。
熊本市に所在する医療法人聖粒会慈恵病院が採用している方法であるいわゆる「内密出産」については、令和二年七月二十七日付けの厚生労働省医政局長、子ども家庭局長及び保険局長から熊本市長宛ての文書並びに同日付けの法務省民事局長から同市長宛ての文書に示したとおり、関係法令の規定に直ちに違反することとなるものではないため、現行制度の下でも対応可能であると考えているが、いわゆる「内密出産」については、一般的に、子どもの出自を知る権利をどう考えるか、未成年者がいわゆる「内密出産」を希望する場合の支援の在り方等の課題があることが指摘されており、法整備を含め政府としての対応を検討するに当たっては、こうした課題を一つ一つ乗り越えていかなければならず、慎重に議論を深める必要があると考えている。
三について
犯罪の成否は、捜査機関が収集した証拠に基づいて個々に判断されるべき事柄であり、お答えすることは差し控えたい。