答弁本文情報
令和七年二月二十一日受領答弁第四九号
内閣衆質二一七第四九号
令和七年二月二十一日
内閣総理大臣 石破 茂
衆議院議長 額賀福志郎 殿
衆議院議員有田芳生君提出北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨及び墓地問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員有田芳生君提出北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨及び墓地問題に関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねの「北朝鮮域で亡くなった日本人戦没者と遺骨送還概数」については、厚生労働省において、令和七年一月末現在で、「戦没者概数」が三万四千六百人、「遺骨送還概数」が一万三千柱、「残存遺骨概数」が二万千六百柱と推計している。
二について
政府として把握している限りでは、お尋ねの「ストックホルム合意以降、北朝鮮側から日本へ返還された遺骨」はないと承知している。
三について
お尋ねについては、政府として必要な情報収集等を行ってきているが、事実関係を確認できないことから、網羅的かつ正確にお答えすることは困難である。なお、先の答弁書(平成二十七年六月五日内閣参質一八九第一四四号)一から四までについてでお答えしたとおり、政府としては、昭和二十五年に民間団体から提供された方峴に埋葬された者に関する名簿及び昭和三十三年に民間団体から提供された龍山に埋葬された者に関する名簿を保管しているところである。
四及び五について
お尋ねの「ストックホルム合意に明記された昭和二十年前後に北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨に関する文言」の意味するところが必ずしも明らかではないが、北朝鮮における戦没者の遺骨収集については、令和五年七月二十八日に閣議決定した「戦没者の遺骨収集の推進に関する基本的な計画」及び令和六年三月に厚生労働省が策定した「令和六年度における戦没者の遺骨収集事業実施計画」において、「国交がない地域における戦没者の遺骨収集」として、関係省庁が連携を図りつつ、当該地域との協議の状況等を踏まえて対応する旨の方針を記載しているところである。
六について
お尋ねについては、日朝両赤十字間の会談に関することであり、政府として網羅的にお答えすることは困難であるが、御指摘の「この会談以降」、例えば、政府として日朝両赤十字間の会談に職員を派遣したことはない。
七について
お尋ねについては、日朝間の協議の内容に関わる事柄であり、これを明らかにすることにより、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えすることは差し控えたい。