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答弁本文情報

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令和八年七月三十一日受領
答弁第三九号

  内閣衆質二二一第三九号
  令和八年七月三十一日
内閣総理大臣 高市早苗

       衆議院議長 森 英介 殿

衆議院議員河村たかし君提出真の積極財政を実現するための財政法第四条等の改正に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員河村たかし君提出真の積極財政を実現するための財政法第四条等の改正に関する質問に対する答弁書


一について

 財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第四条第一項ただし書においては、国の歳出は租税等により賄うべきとの原則の例外として、「公共事業費・・・の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる」とされているが、これは、公共事業費については、国の資産を形成し、通常、当該資産からの受益が長期にわたることから、当該資産の財源を公債等により賄い、その元利償還を通じて後世代にも相応の負担を求めることは、負担の世代間公平の観点から許容されると考えられることによるものと考えている。

二について

 前段及び中段のお尋ねについて、財政法第四条第一項ただし書の「公債を発行し又は借入金をなすことができる」場合の対象としている公共事業費の範囲に含まれる経費については、負担の世代間公平の観点から相応の耐用年数を有する資産が形成され、当該資産からの受益が長期にわたるものであるか否か等の観点から整理することとしているところ、御指摘の「教育・子ども・デジタル等への支出」についても、上記の観点から公共事業費に該当する場合はあると考えられるものの、特定の政策分野に該当することのみをもって一律に公共事業費に該当することとすることは適当ではないと考えている。
 後段のお尋ねについては、御指摘の「将来世代に便益をもたらす社会的資本であるとの観点」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、同項に係る考え方は先に述べたとおりであるため、御指摘の「改正又は廃止」を行うことは考えていない。

三について

 お尋ねの「財政規律」については、「経済財政運営と改革の基本方針二〇二六」(令和八年七月二十一日閣議決定)において、「財政運営の目標については、「責任ある積極財政」の考え方に立脚したものとし、「強い経済」の実現と「財政の持続可能性」を両立する観点から、国・地方の総債務残高対GDP比の安定的低下を中核に位置付ける」としており、お尋ねの場合を含め、これに基づいて対応していく考えである。

四について

 御指摘の「抜本的に改正する」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、地方債に係る制度について、これまでも適宜改正を行ってきており、地方公共団体が「教育・子ども・デジタル等の地域に必要な様々な事業を、金融機関の資金を活用しながら行うこと」についても、例えば、地方交付税法等の一部を改正する法律(令和七年法律第八号)により情報システム又は情報通信機器の整備に要する経費に充てるための地方債を起こすことができることとする等の対応をしているところであるが、引き続き必要に応じて適切に対応してまいりたい。
 また、地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)第五条は、「地方公共団体の歳出は、地方債以外の歳入をもつて、その財源としなければならない」と規定した上で、その例外として、「地方債をもつてその財源とすることができる」場合として、同条各号において、公営企業に要する経費、出資金及び貸付金、公共施設又は公用施設の建設事業費等の財源とする場合を定めており、地方公共団体の財政の健全性の確保や世代間の負担の公平の確保等の観点から必要な制度であることから、お尋ねのように「地方財政法第五条は廃止すべき」とは考えていない。

五について

 御指摘の「地域で子どもが好きなことに取り組むことができる教育」及び「子どもが将来の選択肢を見つけることができる教育」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、例えば、「教育振興基本計画」(令和五年六月十六日閣議決定。以下「基本計画」という。)において、教育施策の実施に当たり、「自己の主体性を軸にした学びに向かう一人一人の能力や態度を育むという視点をも」つことや、「幼児教育から高等教育まで各学校段階を通じた体系的・系統的なキャリア教育を推進する」ことを示している。
 また、御指摘の「地方のお金を自由に使える仕組み」の意味するところが必ずしも明らかではないが、教育基本法(平成十八年法律第百二十号)第十六条第四項の規定において、「国と地方公共団体は、教育が円滑かつ継続的に実施されるよう、必要な財政上の措置を講じなければならない」こととされており、政府としては、必要な国庫補助負担金等を確保しているほか、地方財政計画に地方公共団体の歳出総額の見込額を適切に計上し一般財源総額を確保した上で、教育に要する経費を含め、各地方公共団体が一定の行政サービスを提供できるよう財源を保障しているところである。
 地方公共団体においては、これらの財源を活用することにより、基本計画を参酌しつつ、その地域の実情に応じた教育の振興のための施策を実施しているものと承知している。

六について

 お尋ねについては、令和五年二月十日の衆議院財務金融委員会において、鈴木財務大臣(当時)が「日銀法第二条においては、金融政策は、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資すること、これを理念とするとされており、現行法においても、日銀は金融政策の運営に当たり雇用や経済成長に配慮することが求められていると解されております」と答弁しているところであり、政府としては、御指摘のように「雇用の最大化」を「日本銀行の目的・理念」として日本銀行法(平成九年法律第八十九号)で明記しなければそうした配慮ができないとは考えていない。

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