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昭和二十二年十月三日提出質問第八号
農地に非ざる土地の米麦等を以てする物納地代に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和二十二年十月三日
提出者 細野三千雄
農地に非ざる土地の米麦等を以てする物納地代に関する質問主意書
農地の小作料については農地調整法第九條ノ二において原則として金納と規定せられているが、農地に非ざる宅地その他の土地の物納地代については何等の規定がない。併しながら米麦等の主要食糧を以てする地代の物納は、食糧管理法の実施によつて供出と配給とが統制せられている現在においては履行することができない。從つて米麦等を以てする物納地代にかえて金銭を支拂つているのが実情であるが、その法的根拠が明白でない。
第一に米麦等の主要食糧を以てする物納地代を金銭に換算する換算率は
(イ) 農地調整法第九條ノ二に基く額(米一石七十五円)か
(ロ) 生産者價格(石五百五十円)か
(ハ) 消費者價格(石千五百円)か
あるいは主要食糧を以てする物納地代の契約は、食糧管理法施行の日以後無効と解して
(ニ) 附近類似の土地の金納地代に準じたる相当額と解すべきか
第二に物納借地契約全体が無効なるか、そのまま有効なるか、又は契約全体の内の物納の部分のみが無効となると解すべきか、又無効とすれば何年何月何日より無効となりたるものと解すべきか
第三に非農地の主要食糧を以てする物納地代にかえて金銭を以て履行するについて法規制定の意思なきか
右質問する。