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昭和二十四年五月二十三日提出質問第三〇号
農地買收に関する再質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和二十四年五月二十三日
提出者 河口陽一
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
農地買收に関する再質問主意書
明細なる答弁書により大体内容が判りましたが、次の諸点について更に答弁が願いたい。なお、反別は僅かの面積でありますが、かような考え方では、全國の農地開放に対し大なる影響ありと考えられるので再び答弁を煩わす次第であります。
二 賃貸契約が明確でないという答弁であるが、今日の農地買收は賃貸契約となんの関係があるか、法的根拠。
三 農地開放令の発表あつて以來、地主は小作契約の解約等により農地の確保を計らんとしたため、政府は昭和二十年十一月二十日現在耕作するものは、知事の許可なくして耕作権の異動を禁止したので、賃貸契約と農地買收とは何ら関係ないものと考える。若し関係ありとするならば、昭和二十年十一月賃貸契約の期間の切れたものは、賃貸契約なきものと同様なるをもつて買收より除外されると諒承してよいか。
四 現在農地でない宅地でも將來農地となるものは、農地委員会では農地として買收すると聞いているが、埼玉縣足立郡片山村天沼の岩崎豊一所有地は將來農地として認めない理由があるか。
五 片山農地委員会でも永崎の開墾の労苦は認めるといつている。明らかに精農である本人は不具の体で一鍬づつ開墾しているのであつたが、偶々地主が妨害して開墾できなかつたと聞く。事実如何。
六 現に地主は他に移轉して他人に貸付耕作している。すべて地主と農地委員会と結託してかかる挙に出たと聞く。政府はこのまま放置する意志か。直接実情を調査報告せられたい。
右質問する。