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昭和二十四年十二月二十二日提出
質問第一三号

 下山国鉄総裁怪死事件に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十四年十二月二十二日

提出者  田中堯(注)

          衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿




下山国鉄総裁怪死事件に関する質問主意書


一 右件の変死者と下山定則氏とが同一人であるとの証拠について
 1 血液型は同一であつたか。同一であるとすればいかなる検定方法を用いたか。妻子について科学的検定を行つたか。
 2 同一人であるとの認定をした立会人があるか。ありとすればその人名、更に下山夫人は同一人と認定したか。
 3 指紋の検査による同一人の認定がなされたか。なされたとすれば下山氏生前の指紋が確保されていたものか。その他いかなる方法をもつて指紋の同一性を認定したか。
 4 最近の新聞紙によれば、本件変死者のワイシヤツ、ズボン、ふんどし等に機械油が付着していたが、上衣には付着していなかつたというが、同一人であるとすればそのようなことがありうるか、その点の判断如何。
二 現在の搜査段階において下山事件に対する自他殺の判断如何。
三 検察庁と警察側との本件に関する見解は一致しないもののようであるが、その間の事情如何。
四 佐(注)(注)佐検事が本件当初に犯人は朝鮮人であると言明したのを聞いた人があるが、この事実があるか。
五 本件は当初からラヂオ等により特定団体の隠謀であるかの如き宣伝が行われたが、この出所について調べたことがあるか。又その宣伝の内容について搜査したことがあるか。その搜査の結果如何。
六 現段階において得た証拠となるべき事実を列挙されたい。

 右質問する。





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