衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
昭和二十五年一月二十五日提出
質問第二〇号

 育英資金に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十五年一月二十五日

提出者  谷口善太(注)

          衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿




育英資金に関する質問主意書


 東京農工大学学生会の調査によれば、育英資金を希望しない者は全学生の二〇%にすぎないのに、これを受けている者は二五%にすぎない。また東京商科大学学部においては、二十四年度育英資金申込者は二百名あつたのに対し、採用人員は三十名にすぎない。
 また文部省の調査によれば、昨年六月末日現在で保護者より全額送金を受けている学生は僅か二五・七%にすぎず、首切り、失業、倒産などの進行に伴い、この比率はますます低下の傾向にある。
 アルバイトも不景気の進行につれて、いよいよ需要が低下するのに反して、これを希望する学生は、たとえば東大においては、昨年夏休前には全学生の七割であつたのに、夏休後には九割に増加しているというように、ますます増加しつつある。

一 このような学生生活の危機の進行に伴い、育英資金が学生生活を支えるのに大きな役割を果さなければならないと考えるが、政府は昭和二十五年度育英資金の増額、採用人員の増加について、具体的にいかなる方針をもち、いかなる措置を講じつつあるか。
二 その方針、措置が学生生活の困窮を打開するに遺憾ないと考えるか。
三 東京農工大学学生会の調査によれば、育英資金によつて学生生活の困難を支えている者は、僅かに〇・二八%という数字を示し、その金額としては二千円から四千円を希望している。
  このような現状にかんがみ、支給金額の増加が必要と考えるが、政府の見解如何。また昭和二十五年度においてはかかる措置がとられるか。
四 現在希望学生の選衡にあたつては、学校への出席率、成績が基準とされているため、生活の窮迫によつてアルバイトに追われ、学校へ出席できず、良い成績をとれないでいる学生がその選に洩れている。従つて支給に際しては、出席日数、成績を基準とするのではなく、経済的窮迫の度のみが、選衡基準となるべきであると考えるが、政府の見解及び二十五年度における具体的措置如何。

 右質問する。





経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.