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昭和二十五年十二月一日提出
質問第一四四号

 木材資源確保に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十五年十二月一日

提出者  高田弥市

          衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿




木材資源確保に関する質問主意書


 わが国森林資源の危機は、戰時中の乱伐、戰後復興資材の需要量の増大等に原因し、昭和初年頃の用材量は一億 ― 一億五千万石に達したが、終戰後はまだ一億万石を前後していて、その前途は誠に悲観すべき実情である。
 このような状態が続くとすれば、針葉樹は二十七年以内に、薪炭材は十七、八年位で森林資源の枯かつが予想される日本森林の造成、木材資源の確保こそ緊急重大なる問題である。
 もとより政府当局においても林力の培養上、造林運動を実施しているが造林植樹の計画的な実施の反面、これと併行して使用木材の耐要年数の増大によつて消費量の縮減をはかることが、現実にそくした木材資源確保のため緊急痛切に要望されている。
 すなわちクレオソート注入法、丹礬法、その他の防腐剤使用の科学的処理による木材耐久年数増大のための処置と防腐木材の使用を積極的に奬励実施させるべきであると思う。
 これによつて特殊建築資材、坑木、枕木、電信柱等が防腐処理されれば、枕木においては約二−三倍の耐用年数の増大を見、木材使用量縮減の上からけだしばく大な数量になることを断言してはばからないものである。そこで政府は、木材防腐奬励のため、木材防腐処理事業に対して緊急積極的な補助奬励並びに防腐木材使用に対しても積極的な奬励方針を施策の上に講ずべきであると思うが、政府の見解如何。

 右質問する。





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