昭和二十七年四月十日提出
質問第三〇号
麦角に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和二十七年四月十日
提出者 深澤義守
衆議院議長 林 讓治 殿
麦角に関する質問主意書
先般、輸入食糧中に麦角が発見されて問題になつたようであるが、消費者に多大の不安があるとともに日本のライ麦の中にも最近麦角が発見されたことを聞いているので、食糧問題の上に重大であるから、次の諸点につき質問する。
二 麦角の発生は、未熟食糧が長期保管のために食糧として価値なき状態に変質したものが、温度濕度等の関係によつて微生物の活動が促進されて生ずるものと聞くが、政府はいかに考えるか。
三 麦角の混入せるものは未熟のもので、本来ならば食糧検査によつて、飼料若しくは肥料に落さるべきものであつて、食糧中に麦角が発生することは検査の不充分に帰因するものと聞くが如何。
四 麦角の発見された輸入食糧の輸入先は何国であるか。
五 麦角の混入せる食糧の量はどのくらいであつたか。その発見は輸入検査の段階においてか、あるいは加工、配給の段階においてなされたのか。
六 麦角の混入せる食糧による被害数量及び状況はどうであつたか。これに関する輸出国に対する苦情問題はいかに解決されたか。
七 麦角の処理はいかにされたか。今後の危險に対する政府の対策はどうか。
八 国際的にこのような問題が他にあつたか。これに対して、国連機構において調査、研究、対策等が行われたことがあるか、その事情を聞きたい。
右質問する。