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昭和二十八年二月二日提出質問第二二号
化学肥料及び動植物性輸入肥料に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和二十八年二月二日
提出者 伊東岩男
衆議院議長 大野※(注)睦 殿
化学肥料及び動植物性輸入肥料に関する質問主意書
農産物の増産上、肥料の占める地位はもつとも重大なのである。化学肥料の値下げ、動植物性肥料の輸入等農村の要請するところ切なるものがある。よつて、左の諸点を明らかにして置きたい。
二 肥料製造の合理化対策及び生産コストの引下げに付きいかなる施策を講じているのか。製造会社の利益配当金、賞与金、その他営業費の乱費が農家の犠牲において支払われているように思うが、政府の見解はどうか。
三 六百円で輸出する硫安があるのに、日本の農家は千円内外で買はねばならぬ現情に対する農村無視を政府はどうみるのか。
四 肥料の国家管理には、現政府は反対であるが、独占企業家の利潤追及のままに自由放任してあるために生ずる価格高のため農村は困つているのであるが、これを救済する道は講じないのか。
五 化学肥料の価格規正の考えはないか、又は、肥料補給制度を設けてはどうか。肥料を安すくすれば食糧増産にはすぐに役に立つ。
六 骨粉、大豆粕、油粕等の輸入が少ないので、自然、化学肥料に依存することになり、地力悪化の原因となる。中共はもち論、その他よりの動植物性肥料の輸入促進の方途を講じてはどうか。
七 加里肥料及び硝石の輸入原価はどうなつているか。今後の輸入見通しは如何。
八 硫安を輸出し動植物性肥料との交流をやる考えはないか。
九 将来は無酸窒素肥料を増産すべきであると思うが、その生産設備はどうか。尿素のごときは、特に有利だと思うが、硫安に比し、性分当りの価格比はどうなつているのか。
右質問する。