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昭和二十八年二月十六日提出質問第二七号
恒久的失業対策事業の樹立及び失業対策事業労務者の就労条件の改善に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和二十八年二月十六日
提出者 原 茂
衆議院議長 大野※(注)睦 殿
恒久的失業対策事業の樹立及び失業対策事業労務者の就労条件の改善に関する質問主意書
現下のわが国の失業状態は依然として深刻をきわめつつあり、この事態はまさに恒常的社会現象となりきたつている。長野県岡谷市においては、此の傾向特に著しくここ数年失業者は増加の一途をたどり、現在当市在住者のみにても八百名もの失業対策事業適格登録者を数え、この内相当数は就労日数の制約と、市財政面の理由により未就労に終つている。
かかる事態に処して失業対策に遺憾なからしめんとすることは、一小市の事業量と財政力をもつてしてはとうてい企て及ばざるところである。
よつて政府においては、すみやかに根本的失業対策を樹立し、国において恒久的失業対策事業ないし公共事業を起し、更に進んでこれを国の責任において遂行される等、失業対策に万全の処置をなすべきことと考えるが、政府はこれに対しいかなる措置を講じつつあるか。
ひるがえつて現下の失業対策事業に従事する労務者の生活を見るに、刻下の容易ならざる経済情勢の中にあつて、不充分な就労条件の下、ますます窮迫の度を加えつつあることは国としても重大関心事といわねばならない。よつて政府においてはこの労務者に対し、
(一)現行賃金の二割引上げ
(二)就労日数二十二日確保
の二点において早急実現の可否につき、どのように考えているか。政府の見解及び見通しをうけたまわりたい。
右質問する。